VOLKS IMS 1/100 the BANG 作成レポート その1

2009.10.28 | author: | 開発計画 | ETCETERA
「VOLKS IMS 1/100 the BANG 作成レポート その1」です。いつもなら”その1 ”から組立て始めるところですが、今回はパーツ洗浄をします。前回の最後で軽くふれたとおり、金型からプラランナーを取り出しやすくするために金型に塗られている”離型剤 ”がランナーに残っているので、それを洗い落とします。ランナーに離型剤が残っているかは、肉眼では確認しづらいのですが…慣れるとなんとなく分かるようになります。なんというのかな…独特のツヤというか光沢があるんですよ。プラスチックの半光沢とも違う独特なツヤです。そのツヤの違いは、デジカメ撮影では判別できないわずかな違いです。
この離型剤落としの作業は、本来プラモデルを組む上ではやった方がいい工程だったりします。しかし、最近の大手メーカーさんのキットなんかは、洗浄能力の違いか出荷される段階で肉眼では確認できないほど落とされています。しかし、完全ではないので、塗装をする場合は非常に邪魔な存在となるため洗い落とすことになります。ただ、色分けの技術も進み、無塗装パチ組みや部分塗装で済ますような場合には、塗装する箇所、デカールを貼る箇所だけ離型剤を拭き取ればよいので、丸洗いを知らない人も意外と多いのかもしれません。

離型剤を落とすには、台所でお馴染みにの”中性洗剤 ”を使います。同じく台所にある”クレンザー ”なんかを間違っても使わないようにしましょう。クレンザーで洗ってしまうと、研磨剤が入っているので表面が傷だらけになってしまいますよ(^^; あと、洗剤で洗うからといって、スポンジは使わないほうがいいです。ひっかけてパーツを破損させたりします。洗う際は手でこすっても良いのですが、キットの種類によっては手でやると血だらけ(後述)になる場合もあるので、その場合は柔らかい歯ブラシや毛のしっかりした筆等を使います。
また、今回はランナー単位で丸洗いしていますが、ある程度組み上げてから洗う方法もあります。このあたりは、人それぞれだったりしますので、やりやすい方で良いと思います。ただし、組み上げてから洗う場合は、パーツの中に水が残りやすいので、十分乾燥させてくださいね。
っと、文章だけで説明されても分かりにくいと思いますので、実際に破裂の人形を例に丸洗いしてみましょう。

VOLKS IMS 1/100 the BANG

用意しますは、筆、中性洗剤、タライです。筆は上記のとおり毛がしっかりしたもの(油絵用の筆とか柔らかい歯ブラシとか)、タライはバケツとかでも良いです。作業をするときは水を使いますので、台所かお風呂場、洗面所あたりですることになります。ご家族には、一応説明してから作業をした方がいいですね(^^;

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タライに水をはり、洗剤を投入してよく混ぜます。写真は激しく泡立っていますが、そこまで洗剤いれていませんよ。大体このタライ(直径40cm強)に半分の水をいれ、洗剤原液をキャップ1杯半くらい入れています。
尚、これからの寒い季節の場合は、ぬるま湯を使用した方が効果的です。今回も30度くらいのお湯を使っています。あまり熱すぎるとプラスチックが変形したりしますので、注意してください。

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あとは、ランナー丸ごとこの洗剤液の中にぶち込みますっ。自分の場合は、2〜5分くらいつけ置きします。写真のように入りきらないものは、浸す場所を一定時間ごとに変えます。

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しばらく浸したら、筆でパーツ表面を洗ってやります。毛が固めでも、あくまで筆なのでわしゃわしゃ擦ってもプラを傷つけることはありませんし、細かいモールドの奥まで綺麗に出来ます。
洗うときは、パーツの全面(ランナーで言えば表裏)を洗うようにします。そういう癖を付けておかないと、表面だけ洗ってもスカートなんかは表裏それぞれにモールドが掘り込まれている場所もあったりしますので、洗い忘れの原因になります。

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キットによっては、写真のように非常に折れやすいパーツや、細かいパーツがランナーに含まれていることがあります。

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こういったパーツを洗うときは、反対側から指を添えて洗ってやると破損の心配がありませんよ。
また、キットによっては非常に鋭利に尖ったパーツが含まれていることもあります。この破裂の人形も皮膚に刺さるほど尖ったパーツがありますので、こういったランナーを手で擦ると泡で見えなくなったところにグサっと刺さる恐れがありますorz また、その拍子にパーツを破損することもあるので、筆などで洗うことをお勧めしまする。

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洗い終わったら、水でよく洗剤を落とします。洗剤をきちんと落とせていないとやはり塗料を弾いたりしますので、ここでもぬるま湯を使ったほうがいいですね。

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もちろん、裏側も綺麗に流します。写真は風呂場なのでシャワーで洗い流していますが、台所であれば普通の蛇口で流しましょう。

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洗い終わったらよく水気を切って、乾燥させます。タオルとかで拭くと、引っ掛けてパーツを破損したりしますので、自然乾燥させた方が良いです。完全に乾燥すれば、パーツ洗浄の終了となります。

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さて、オマケとして、今回使った筆をご紹介。何気なく洗剤付けにしてる筆ですが…実はこんなことに使うにはもったいない筆だったりします(^^; HOLBEIN PARA RESABLE 350H 8号という筆です。

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水彩画なんかで使う筆で、リセーブルという浸透性の高い合成繊維にイタチ毛を混ぜたものです。もちろん絵画で使う筆は、もっといいもの(コリンスキーとか)なんていくらでもありますし、この筆も水彩画用としては一般的な値段(たしか1000円くらい)です。ただ、パーツ洗浄に使うなら、1〜300円の普通の安い筆や歯ブラシでよいですよ(^^;
もちろん、プラモの塗装でも使えます。リセーブル毛は、ナイロンとは違い塗料の吸収もよく、毛先のまとまりも良い、毛抜けもない非常に扱いやすい筆です。一度使うと恐らく安い筆には戻れないと思います。機会がありましたら、お試しあれ〜。

これにてパーツ洗浄も終りましたので、次回からは本格的な組立てに入ります。ただ、パーツ乾燥のために次回は一回別のことを挟んでからになるかも。乾き具合によって決めたいと思います〜。では、See you next time!
    

            

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