「アニメ 機動戦士ガンダムUC episode1 ユニコーンの日」の感想(ネタバレあり)

2010.02.24 | author: | 開発計画
「機動戦士ガンダムUC episode1 ユニコーンの日」の感想(ネタバレあり)です。アニメ版の「機動戦士ガンダムUC」は、2/20より一部劇場にてプレミアムレビューの上映(会場ではBDの先行販売も)、及びPlayStationStoreにて先行公開が開始されています。も早速PS3にてレンタル視聴したので、簡単な感想でもー。一応ネタバレありとなっていますが、既に原作小説は完結していますので……敢えてネタバレありと書く必要もないかもですが、念のため、、、ね。

は原作(小説)の方は読了していますが、アニメの方は全6編完結ということで、どういう風にまとめてくるかが先ず気になっていました。初回のエピソード1のタイトルは、小説でいうところの1、2巻(上下巻)にあたるお話になります。最初、30分でどうするんだろうと思っていたら60分でしたw また、冒頭の7分間を予め見ていたので進行的には分かっていたのですが、HD画質(レンタル料1000円。SD画質で700円)で観るとやはり違いますねー。ガランシェールのディティールの細かさ、コックピットの詳細な描写は目を見張るものがあります。中でもコックピット内の描写は、スタークジェガン、ギラ・ズール、クシャトリヤ、ユニコーンとどれもビジュアル的にも演出的にも細かく描かれています。原作では、そこまで細かく描かれていませんでしたので、見所の一つ(特にスタークジェガンは必見)だと思います。

話の流れとしては、若かりしサイアム・ビストがラプラスの爆破テロに加担するシーンからはじまり、ラプラスの箱を受け取るためにインダストリアル7へと航行しているガランシェールと連邦との接触、戦闘。そしてアナハイム工専の授業風景。そこでバナージはテストを行うユニコーンを目撃するわけです。場面はそのままユニコーンのテスト風景へと描写が変わり、ガランシェールのコロニー入港へと繋がります。
原作どおりガランシェールに密航していたミネバは、単身コロニーに潜り込みバナージに助けられるわけです。劇場の前を通り過ぎる(看板にはローマの休日が一瞬だけ)のもこの直後。このあたりは駆け足で描写が展開していくので、あっという間ですね。やや駆け足過ぎて説明不足な感じはしますが…。加えて、原作では最初の出会いのとき、バナージはミネバの助けを一旦断るのですが、アニメでは最初から助けてしまうのです。
カタツムリへと向う二人の前にガランシェールのメンバーが立ちふさがります。しかし……

強化人間であるマリーダを機転の良さと体術で撒いてしまいます。バナージ強すぎっΣ( ̄□ ̄;)!!

ぇー、原作だと、ミネバがマリーダたちに連れ戻されるのを必死に助け出す(ミネバと再会)わけですが、カットされたその前の描写(バナージはマリーダたちに尋問されてミネバの行き先を教えてしまう)等も含め、アニメのバナージは肉体的にも精神的にも強すぎますね……。
そしてコロニービルダーにある私邸にてカーディアス・ビストと対面し、バナージはここまで必死に助けてきたオードリー(ミネバ)から
「あなた、必要ないわ」
と言われてしまう(※注:もう少し柔らかい言い方ですよ)わけです。原作では、ここで上巻が終了でしたが、アニメの方も丁度半分くらいといった感じです。

後半は、原作と同じようにロンドベルの介入、ジンネマンらとビスト財団との交渉から始まります。そういえば、今回のアニメでは、ロンドベル側の空気を伝える描写はほとんどありません。絵的にはちょこっとあるんですけど、台詞は皆無ですorz 演出上わざと(或いは大人の都合)だとは思いますが、悪く言えば視点が偏ってるんですよねぇ。
話を戻すと、ジンネマンらが交渉をしている描写の中、コロニーの外ではロンドベルとガランシェールのMSが交戦を開始します。そしてその戦火は徐々にコロニー内部へと移っていき、めまぐるしい両者の戦闘シーンへ。そして意を決したバナージがユニコーンへと導かれていき、父カーディアスから”可能性 ”を託されることとなります。その後バナージは、マリーダの操るクシャトリヤをコロニーの外へと押し出し、クシャトリヤの反撃であるファンネルの攻撃を受けようとした瞬間”NT-D ”のサインと共にユニコーンはガンダムへとその姿を変えたところで、アニメは終了します。原作だとユニコーンとクシャトリヤの戦いには一応の決着をつけていましたが、アニメではepisode 2へと引き継ぐ形のようです。

駆け足で紹介するとこんな感じですかねぇ。トータルとしての評価は、意外と良かったと思います。思えばUC時代のアニメはかなりご無沙汰でしたので、ひさしぶりに「ああ、ガンダムだな」と思える作品でした。ビジュアル的なクォリティも非常に高いですし、これが最後まで維持していけるのであれば、今後も非常に楽しみなシリーズになると思います。
気になった点は、バナージがはじめから強すぎること。原作を読んでいればバナージの生い立ちを考えるとそれくらい出来そうという感じもしますけど、やはり強すぎるなぁと思います。見た目の印象が原作よりも幼く見えるので、そのギャップが余計にそう感じさせるのかもしれません。そして、描写される陣営の偏り。このあたりは、エピソードごとに変えたりという原作とは違う視点で描かれるとは思いますが、原作を読んだ流れで観ると違和感が…。
ただ、アニメとはいっても同じ作品ですし、当然のことながら原作を意識した作品作りはされているわけですから、あまり元に拘った視点で観てしまわない方がいいかもですね。それにこの辺りのことはアニメ化される上では仕方のない部分でもありますから……。そうそう、もちろん原作を読んでいなくても楽しめるようにはなっていますよ。

ここしばらくガンダムといえばUCからは離れていたので、久々に原点に返ったような感じです。パッケージ版の一般販売はまだ少し先ですが、PS3やPSPをネットワーク接続可能な環境であればレンタル視聴できますので、一足早く観てみてはいかがでしょうか〜? 戦闘シーンの迫力はかなりのものですよっ。
では、See you next time!
    

            

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