「劇場版マクロスF サヨナラノツバサ」ネタバレなし、ネタバレあり感想(緋影編)

2011.02.27 | author: | 開発計画
「劇場版マクロスF サヨナラノツバサ」ネタバレなし、ネタバレあり感想(緋影編)です。ここのところ所用に忙殺される日々でしたが、劇場公開のこの日だけはと何とか日程調整を進めておりました。おかげ様で、無事初日に劇場公開を観ることが出来て良かったですよ; ということで、映画を観るついでに入手したブツを紹介しつつ、軽いジャブ(ネタバレなし感想)、〆の左フック(ネタバレあり感想)と進めていきたいと思います。感想もあるので少々長い記事になりますが、最後までお付き合いいただけたらと思います。
尚、まさみ視点の感想も別途公開していますので、よろしければそちらと合わせて閲覧いただけると、いろいろな視点でサヨナラノツバサを知ることが出来るかもしれませんー。

劇場版マクロスF サヨナラノツバサ パンフレット 劇場版マクロスF サヨナラノツバサ パンフレット

とりあえず入手ブツから〜。劇場パンフです。表が一番新しい第3弾のキービジュアル、裏が第2弾のキービジュアルとなっています。お値段は800円っ。

劇場版マクロスF サヨナラノツバサ クリアファイル 劇場版マクロスF サヨナラノツバサ クリアファイル

シェリル・ノーム イヤリング ストラップ

それとグッズモノも。クリアファイルはAセットとして販売されているもの(700円)で、もう1枚ランカも付属しています。そちらはまさみのネタバレ感想記事にて掲載していまふ。あと…シェリルお馴染みのフォールド・クォーツのイヤリングを模したストラップ(900円)。パッと見はそう悪くないですが、よく見るとちょっとちゃちいです;

劇場来場者特典 クリスタルプリント デカルチャーブックマーク シェリルA 池袋ジャックスタンプラリー景品 デカルチャーブックマーク シェリル

劇場来場者特典 クリスタルプリント デカルチャーブックマーク シェリルA&ランカA

最後はブックマークの数々。上段左が劇場座席指定券の半券2枚と交換してくれるデカルチャーブックマークです。イツワリノウタヒメ公開時にもあったキャンペーンですね。上段右は、池袋で開催されているスタンプラリーの景品。劇場公開に合わせてシェリルver.が貰える様になりました。
半券2枚と交換のデカルチャーブックマークは全7種類で、シェリル4種(ハート、ウェディング、黒うさぎ、白うさぎ)、ランカ3種(ハート、ウェディング、パステル)となっています。まさみはランカAをチョイスしたので、2枚を合わせると写真のように1枚の絵に(写真下段)なります。

では、ネタバレではない簡単な感想を〜。つぶやきでも書きましたが、一言感想としては「あーーー…そうきましたかー」って感じです。以前から監督が言っていた通り、アルト、シェリル、ランカの三角関係にも一応の決着をつけています。ただ、納得のいく決着であったかは、人それぞれで意見が分かれるところだと思います(^^; 個人的にはまぁこういう決着もありかと。しかしもう少しクリアにして欲しかったかなー。
いきなり結論から書きましたが、映画を通した仕上がりとしては…イツワリノウタヒメほど詰め込み過ぎ感はありません。…が、2時間の枠では物足りなさを感じます。悪く言ってしまえば深みが足りない? しかしそう感じるのは、一歩引いた視点で映画を観た場合だと思います。実際の描写では、中心人物をほぼ一人に絞り込むことで(あえて誰が中心かはここでは書きませんが)、そのキャラに感情移入しやすい環境を演出していますから、入り込んでしまえばそういう希薄さはあまり気にならないんじゃないかな。つまりは、やや観る人を選ぶ作品になってしまったかもしれないということです。さらに続編があるのならまだしも、完結編としては…描かれる視点があまりにもワンサイド過ぎないですか?と思うのです。このあたりは、人によって感じ方はそれぞれかもしれませんね。
さて、三角関係の描かれ方についてこれまで書いてきましたが、マクロスの醍醐味といえばもう一つ、戦闘シーン。前情報からも判明している通り、目玉は新型機”YF-29 デュランダル ”です。VF-25というよりはVF-27に近い外観で、専用のスーパーパック装備もしっかり用意されています。マクロスならではのハイスピードの戦闘シーンは迫力満点なのですが、終始ハイスピードなのでせっかくの新型機の勇姿やギミックをじっくり見る機会が少ないのが難点です。要所要所に、もう少しフレームレートを上げて瞬間的に時間軸を遅くする演出があると良かったかなー。
総じて…としては、感情移入をした状態、しなかった状態でも観ましたので、一応の完結編として楽しませて頂きました。ここまで少々酷評気味な書き方をしましたが、イツワリノウタヒメでは2/3が新カットだったのに対し、このサヨナラノツバサはほぼ全編新カットといってもいい作りで、改めて思い返しても見所はいろいろと多いです。これまたマクロスの大事な要素”コンサートシーン ”も、シェリル、ランカともに相変わらずいい出来ですしね〜。これだけでも十分楽しめますw 演出の仕方がやや難アリな感じはしますが、これまでマクロスFを観てきた人には「とりあえず観るしかない」とオススメ?しておきましょー。

さて、ここからはいよいよネタバレです。劇場で観るまではネタバレいやーという方は、ここからはすっ飛ばしてください;









ではネタバレ感想です。
物語の最終的な流れは、TVシリーズのそれに準拠(バジュラの母星に行き、フォールドネットワークを牛耳って、宇宙征服〜)していますけど、各キャストの立ち居地とか描かれ方はかなり違います。シェリルはグレイスたちがやろうとしていたことをある程度知っていますし(それ故結局スパイ容疑で逮捕される)、そのグレイスはというと最後には研究ではなくシェリルを選びます。加えて、きのこ(三島w)はキャシーの代わりにルカの姉と恋仲?(それを利用してL.A.Iの技術力を利用)だし、ミシェルは最後まで生き残っています。なので、一種のパラレルですかねー。これはイツワリノウタヒメで既に分かってはいたことですが、よくある総集編や続編というスタイルではないのが、個人的には改めて好感をもてました。

キャラの立ち居地の違いを書いたので、主人公&ヒロイン3人についてもう少し掘り下げていきましょう…まずはシェリルからー。冒頭から、これまでイメージとして公開されてきたヒロインの花嫁姿のナゾがいきなり解明。別にどっちかがアルトの嫁になるという映像ではなく、シェリルのコンサート上の演出だったというオチでした; ただ、のっけからシェリルの新演出のコンサートシーンでテンションがあがりますので、入りはOKと言えるでしょう。
この時点でシェリルがV型感染症であることが、きちんと映像として描かれます。ただTVシリーズの脳に感染が広がる設定ではなく、喉への感染へと変更されているのです。これは、歌手の命とも言うべき喉を対象とすることで、生命的な残り時間(喀血シーンを描けることでこちらも強調)だけでなく、歌手としての残り時間を強調し、”より儚げなシェリル ”を演出していると思います。そう、今回の主人公は”シェリル ”なのです。全編ほぼシェリルを中心に物語りは展開します。それもシェリルらしい強さの中にしっかりと弱さを描きながらなので、シェリルファンは間違いなくグイグイと作中に引っ張られるわけです。おそらく、シェリルが嫌いという人でないかぎりは、引き込まれるんじゃないかなー。しかし、だからこそ”マクロス作品 ”として感情移入せずに観ると、アルトやランカの心理描写が少ない分物足りなさを感じてしいました。

そのランカはというと、心情の吐露や描写が少ないけど…やっぱり強い子になっているわけですよ。シェリルが弱さを多く見せるようになった分、バランスをとらないといけないですからね。しかし、いくら強い子ランカちゃんとはいえ、納得できない演出が1つだけあります。これはまさみも同意見なんですが、シェリルが一時お亡くなり扱いになっているときに、ランカがアルトに告白をするのです。いくら最終決戦を控えた状態だからとはいえ、ここで告白させるかーと激しく違和感を覚えましたよ。ランカらしくないなーとね。ランカの描写がもっとあれば、この告白を正当化することも可能だと思いますが…。

ということで、残された主人公アルトも当然出番が少ないです; もちろん最低限おさえるところはおさえていますので、定番の”アルトくんの中での葛藤→誰かに背中を押されて行動にうつる ”というお馴染みの演出もありますよ。加えて、幼少期にシェリルと既に出会っているというエピソードも新たに追加されています。TVシリーズやイツワリノウタヒメでも、シェリルはアルトが女形であることを知っていますし、違和感はないのですが…後付感はひじょーに強いです(^^; しかもこれが最後の最後で効いてくるエピソードになるため、余計にそう思えてしまうのです。ただクライマックス前には、ミシェルに認められるなどかなりの成長も(こちらもアルトの描写が多いとはいえない中でのことなので、イキナリ感は強し)遂げています。

これら登場人物の描かれ方の違いが、物語の展開に与える影響は大きく、それに加えてTV版との演出の方向性の違い(劇場版はリアリティ色が強くなっている)と相まって、劇場版独自の物語となっています。
そういえば、今回のサヨナラノツバサでは、人が死に掛けてカムバックすることがひじょーーーっに多いですw ぶっちゃけランカ以外の主要メンバーは一通り死に掛けて復活しますね(^^; それがあるからラストのアルト2度目の死亡演出が活きてくるのかもしれませんが…。

そう肝心のラストシーンでは、アルトはランカに「ごめんなさい、良かったらお友達でいましょう(※注 言い方はまったく違います;)」と告げ、シェリルに「俺はお前をあい……(爆発で声が消える)」と言いながらバジュラクィーンと共に大量のマクロスキャノンを浴びてお亡くなりなる演出があります。そして、アルトが光に包まれるのを目のあたりにしたシェリルは、力尽き(V型感染症が進行したため)、辛うじて植物状態で命をつなぎ止めている姿になってしまいます。つまりアルトはシェリルを選び、シェリルもそれに応えようとするものの、お互いの気持ちを確かめ合うことが出来ぬままに物語は終ってしまうのです。
残されたランカは、深い深い眠りに落ちたシェリルをおこしにアルトが戻ってきてくれると信じ、これからも待ち続ける…といういろいろと考えさせるラストでした。
ただ、駆けつけたSMS等の他部隊による大量のマクロスキャノンをアルトとバジュラクィーンが浴びるとき、よーく見ると…お馴染みのエフェクトがバジュラクィーンの周りにいくつもかけられているのですよ…。それは、”フォールドのエフェクト ”です(^^; 恐らくはどっかにすっ飛んでいったんじゃないかなーとw

  つまりアルトくんはどこかで生きている。
  そして憧れのシェリルさんは眠り姫。
  二人に幸せになって欲しいランカは、アルトを探して旅に出る(オズマ&SMSの皆さんがご同伴、ブレラは影ながら)。

ってな第3弾が用意されてましたー的な雰囲気をすごく感じました(^^; 物語として、この”サヨナラノツバサ ”で完結といえる形にはしていますが、言い方をかえればいくらでも続きを描ける終わり方なんでよね〜…。実際パンフ見ても、続編があるかもしれないと感じさせる部分がありますし。このあたりは、採算性、興行的な側面でOKが出れば…マクロス生誕30周年あたりに、何らかの手段で公開される可能性もあるじゃないかなーと邪推しています。

そんなわけで、これを本当の完結編として観るのも一つの観方ですが、ひとまずの一区切りと思って肩の力を抜いて観た方が、個人的には楽しめるのではないかなーと思いました。まとまりのない感想で申し訳ありませんが、これで一応〆とさせてくださいませ。まぁ何を思うかは人それぞれですから…サヨナラノツバサ、是非一度ご覧になってください〜。

あー、最後に今作でが一番驚いたところを暴露しておきます。バジュラの母星へマクロスクォーターの応援に駆けつけた部隊の中に…YF-19ぽいの(カラーリングと外観が似ているだけで、他機種かも?)とイサムがいましたw 顔出しこそないですけど、しっかりと台詞もありましたよw エンドロールのキャスト一覧にも出ているので間違いありません。しかし…マクロスプラスから19年後の設定ですから、イサムもなんと40超え!w それでも台詞は相変わらずぶっ飛んでたことが驚きでしたね(^^; 他にも妙な隠し要素がチラホラありますので、ストーリー以外もいろいろ楽しんでくださいっ。

以上ですー。おっとー、歌姫コレクションの残りの写真も撮らないと…。加えて積みプラいろいろの発送メールもきてる(ってか届いてるーΣ)から、そちらの入手報告も書かないとですな…。久しぶりに所用から開放はされているものの、やることは多々あります; でもまー、こういう忙しさなら個人的にはイヤではないですけどね。最近更新出来てない分、がむばりますえー。
では、See you next time!
    

            

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