R3 1/100 エルガイムMk-II [ L-GAIM Mk-II ] 完成レビュー

2008.08.04 | author: | ETCETERA | 開発計画
リアルロボットレボリューション 1/100 エルガイムMk-2リアルロボットレボリューション 1/100 エルガイムMk-2

ポセイダル自ら基本設計したA級ヘビーメタル、スタックをベースにした機体。ポセイダルの設計技術だけでなく、ヤーマンの技術も取り入れ、ヘビーメタル史上初となる可変機構をも搭載した非常に斬新な機体であったが、ダバ・マイロードらにより奪取、改装されエルガイムMk-IIとなる。強奪の際頭部を失ったため、以前に発掘されたA級ヘビーメタル「ブラッドテンプル」の頭部を移植することで補修。さらにスパイラルフロー(ビュイ)を導入することで、より強力なヘビーメタルとなった。コックピットには、エルガイムの改修プランとして考案しつつも諸事情で先送りになっていた360度全面スクリーンを実現し、武装にはパワーランチャーだけでなく、強力無比なバスターランチャーを標準装備している。一応A級に分類されるHMだが、実際はA級を超えた性能を持つ。しかし、バランスのいいエルガイムとは打って変わって、パワーはあるものの非常にピーキーな特性で乗り手を選ぶ機体であるのも事実である。また、ブラッドテンプル3番機の頭部を使用しているため、搭載ファティマはティータとなっている。ヘッドライナーはダバ・マイロード(カモン・マイロード)

重戦記エルガイムよりエルガイムMk-IIです。R3のニ作目となるこのキットは、ムーブバルフレームを完全再現しつつ、特徴あるエルガイムMk-IIのプロポーションを完全再現しています。R3一作目のレイズナーで気になった要塗装箇所の多さは影を潜め、必要箇所は垂直尾翼とビュイ、ケーブルコネクターのみという進歩です。ここまでくると、MGとの差別化がますます難しいR3(ダンバインがMG化してますし、90年代作品でもパトがMG化)ですが、この後に続く新金型(ニューレイズナーは取り合えずおいときます)ウォーカーギャリアの”次 ”が果たして出るのだろうか…。っと、気を取り直してレビューいきましょうか。

R3 1/100 エルガイムMk-II

非常に足の長い独特なデザインです。しかも1/100なので、かなりの大きさですよ。よくよく見ると、後のF.S.S.に繋がる永野護らしさが随所にありますね。

R3 1/100 エルガイムMk-II R3 1/100 エルガイムMk-II

バストアップ。悪役っぽい顔立ちですが、ひじょーに好みな顔です。そして実によく再現してると思います。デジカメの性能低くて写真では読み取れませんが、左肩には「CAMON-MYROAD PENTAGONA -KINGS-」と刻まれています。バンダイの金型のレーザー加工技術はやっぱりすごいですね。加えて、額には劇中でも描かれていた人影が浮かび上がるようになっています。反乱軍のHMだけど中の人はティータらしいのですが、ブラッドテンプル(現F.S.S.のレッドミラージュ)の頭部だから納得出来ますね。でも、数あるミラージュナイトのファティマの中で、何故にティータなんでしょう?

R3 1/100 エルガイムMk-II

コックピットハッチはモチロン開閉可能。中にはちゃんとビュイを格納出来ます…が! ちょっときつきつかな?
「ついすとして、めたもるします?」
いや、それはいいから…スイマセン、ちょっと妖精さんの言葉に毒されています;;(マイナー?ネタすみませんorz)

R3 1/100 エルガイムMk-II R3 1/100 エルガイムMk-II

ビュイです。ひじょーーーによい出来です。シートやコンソール含めた上側全部がダーククリアブルー成型になっていて、部分塗装すると、この1/100サイズで見事な仕上がりになります。加えてマズルと下中央はグレーで塗装。

R3 1/100 エルガイムMk-II

後ろから見ると、ランドブースターに相当するバックパックが如何に大きいか分かります。膝裏のコードは、ビニールチューブではなく軟質のプラ材です。

R3 1/100 エルガイムMk-II

肘関節には、折り曲げに連動したオレンジのパーツの回転ギミックが。アレンジだと思いますが、腕周りは比較的連動ものが少ない中、こういうアレンジはいいですねぇ。

R3 1/100 エルガイムMk-II

ムーバブルフレームをごく一部漏出。本当は全身ひんむけます。「ワタシ、ヌイデモスゴインデス」状態です。ただ、肘上近辺は一度組むとばらしにくい構造になっているのがちょっと残念ですね。

R3 1/100 エルガイムMk-II

頭部UP。目の部分は、分かりにくいですがちゃんとクリアレッドのパーツが採用されています。額のシルエットシールは2種類からの選択式です。こちらはオーソドックスなファティマシルエットを選択しましたが、もう一つはポセイダルの目シルエット?です。

R3 1/100 エルガイムMk-II

後ろから。背部ランドブースターのロックは、シンプルですが一度固定すればしっかりロックされます(逆に言えば外しにくい)

R3 1/100 エルガイムMk-II

首裏のコードは、上と下をくるくる巻いてるような上体になっています。旧1/100のような垂れ流しではないので、首を動かして抜け出てくるようなことはありません。

R3 1/100 エルガイムMk-II

バインダーシールドのソーラーパネル面は、表側がダーククリアブルーになっていて、すごく雰囲気出ています。一応下地をメッキシルバーで塗装しています。

R3 1/100 エルガイムMk-II

シールドはちゃ〜〜んと2枚付属しています。さらに裏のハッチが開いて、中はSマインやランサーのウェポンラックになっています。うん、完全再現ですねぇ。

R3 1/100 エルガイムMk-II

巨大なバスターランチャーです。全長30cm以上なので収納に困るほど;; 下にある小さいのがパワーランチャー。いや、これでもエルガイムではある程度の長さがあるんですけどね。

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トリガーに連動したハンマー動作が再現されています。しかし、それだけではなく、セイフティを兼ねたセレクターレバーまで可動可能という芸の細かさには驚きです。

R3 1/100 エルガイムMk-II

バスターランチャーのバイポッドも展開可能です。一般的なバイポッドのような伸縮する設定はないので、これだけで完全再現です。

R3 1/100 エルガイムMk-II

シールドとパワーランチャーの装備状態。パワーケーブルもモチロン付属しますが、コネクターの色がグレー成型となってしまっているので、ここは要塗装ですね。

R3 1/100 エルガイムMk-II

腕に直接とりつける射撃体勢は、エルガイム独特ですね。しかし、Mk-IIはその大きさ(Lサイズフレーム エルガイムがMサイズ)のためか、パワーランチャーがおもちゃのように見えます;

R3 1/100 エルガイムMk-II

いよいよ、バスターランチャーです。Zガンダムのハイメガよりもさらに長いといえば、大きさがなんとなく伝わるでしょうか。まぁ、それだけ大きいということは、重量もそれなりにあるということで;

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射撃体勢は、ちょっと苦労します。腕の可動範囲もそこそこはある(肩も少し動きますし)ので、大概のポーズは取れるのですが、バスターランチャーの重量もある分大変です。一応ランチャーの途中に、支える左手用の凹もありますよ。

R3 1/100 エルガイムMk-II

セイバーは、設定通り腕から取り出せます。ビーム刃は細身のクリアーイエロー成型。ついでに、ここまで機会がなかったのでツインシールドの装備状態も。

R3 1/100 エルガイムMk-II

さて、非常にシンプルですがブロウラーへの変形プロセスを。先ず、肩のみを90度外側に回転させます。そして肘下も90度外側へ回転。

R3 1/100 エルガイムMk-II

ちょっと分かりにくいですが、肩と胸の間にあるパーツの裏に脚との固定用のノッチがあるので、それを引き出します。そこへ太股内部にある凹を固定します。

R3 1/100 エルガイムMk-II

あとは機首を伸ばし首を後方へ仰け反らせ、シールドマウントの位置を回転変更して腕に固定(これでランドブースターとの干渉を防ぎます)。さらに写真には写ってませんがつま先を伸ばします。

R3 1/100 エルガイムMk-II

最後に右腕にバスターランチャーを固定し、垂直尾翼を立てれば完了です。バスターランチャーの大きさもあるので、変形はシンプルですが非常に迫力ありますよ。

R3 1/100 エルガイムMk-II

正面から。ちょっとパーツがずれてるところがありますが気にせずに; 背部のランドブースターは非常に薄いので、正面からみても厚みはさほどありません。

R3 1/100 エルガイムMk-II

やや後方から。背部の色分けも尾翼以外は完璧です。放映当時の勇姿が蘇りますね。「say mark-II♪」てな感じでしょうか〜。

R3 1/100 エルガイムMk-II

付属の専用スタンドは、HMキャリア”ワークス ”をモチーフにしています。非常にツボにくる演出ですよ、バンダイさん。

R3 1/100 エルガイムMk-II

専用ディスプレイスタンドとの固定箇所は股関節にあるのですが、ハッチをスライドすることで固定用凹が出てくるようになっているので、余剰パーツが発生しない工夫がされています。

R3 1/100 エルガイムMk-II

最後はスタンドを使用した後方視点。っと、写真を撮り忘れましたが、ヒールは倒すことももちろん可能ですよ。今にも飛んでいきそうですね〜。

では、総評です! R3二作目となるエルガイムMk-IIですが、蓋を開けてみれば非常によい出来だと思います。当時の設定をよく再現できていますし、内部のムーバブルフレーム、可動範囲、ビュイ、2枚のバインダーシールド、要所を固定する変形、ほぼ完璧な色分け、これでもかというほどの細部にいたるギミックは、当時のファンにとっては非常に嬉しい限りです。恐らくコレを超えるエルガイムMk-IIはもう出ないだろうと思います。それほどに、決定版といえるキットでしょう。もちろん、こうした方が、こうして欲しかった、という言葉は探せば出てきます。しかし、それ以上に仕上がりが素晴らしいのですよ。80年代の作品をこれほどのレベルで再現してくれるR3に感謝したいですね。 一作目のレイズナーも個人的にかなりツボで、このエルガイムMk-IIも本当にツボななのですが、今後が続いてくれるかが非常に心配です。ウォーカーギャリア(ザブングルはあまり好きではなかったので…でも出来はエルガイムMk-IIに劣らないようですね)ですら署名もどきを集める事態になってるのに、この先何を持ってきても購買層が絞られる以上厳しいだろうなぁ。ぁぁ、ザカールにエルガイムMk-Iが出ることはあるのでしょうか…(勝手な妄想)。是非とも今後もこのレベルでR3を出していって欲しいです。その願いも込め、、、もちろんキットの出来も素晴らしかったので、旧評価方式でこのサイト初の満点をとりました。現在の評価基準ではさすがに満点は無理ですが、変わらぬ100点を維持しています。
    

STP-LZ-00X レイズナー

            

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