MG 1/100 MSN-001A1 デルタプラス [ DELTA PLUS ] 完成レビュー(WR形態編)

2011.09.02 | author: | MASTER GRADE | 開発計画
ここからは、「WR形態編」です。Z系MS最大の特徴は、複雑な可変システムにあります。このデルタプラスも、Zガンダムほどではないにしろ、可変構造の入り組み具合、手順の多さはかなりのものです。故に変形手順はかなりごちゃごちゃしていますから、気をつけるポイントを踏まえつつ紹介していきたいと思います。もちろん変形後のWR形態もじっくりレビューしていきますので、お楽しみにっ。

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では、MS形態からWR形態へと、1つ1つ順を追って変形させていきましょう。先ずは胴体周りの可変から。両肩にある白いパーツを起こし、肩の胸部を繋ぐロックを解除します。

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このロックを解除することで、肩の後ろ側を外側へと開き、空いた隙間を利用して前側も外側へと動かします。

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続いてコックピットブロックを手前に跳ね上げます。そのまま、頭部が下がらないように固定している”シールドとのジョイント部 ”を手前に引き出し(写真下段の1)、頭部を下げ(2)、腹部を折り畳み(3)、胸部を跳ね上げる準備を整えます。

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頭部を折り畳んだことで、胸部全体を上へと引き上げ可能になりますので、腕と共に90度さらに上へと動かしましょう。

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肩の内部にあるロックをはずし(写真上段左)、可変用の可動部を使って肩付け根を手前に引き出します。これにより発生した隙間にショルダーアーマーを折り畳み、肩の変形を完了(写真上段右)させます。ここまでで、上半身の変形の第一段階が終了です。

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今度は下半身の変形に移ります。先ず前後スカートを跳ね上げて、股関節を固定しているロックを解除します。

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股関節は、背中の装甲と水平になるように可動させ、背部装甲の隙間へとロック用のツメを差し込みます。さらにリアスカートを元の状態に戻すことで、写真右の赤い○の2箇所で股関節ブロックをロックさせましょう。なお、撮影の便宜上脚部を外していますが、実際の変形では脚部を取り外す必要はありません。

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ここで、WR形態維持用の補助パーツを使います。写真の赤い○の箇所が、胴体と脚部を繋ぐピンで、赤い□が腕を固定するための部位となります。

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実際に補助パーツを取り付けた状態です。赤い○の3箇所で脚部のグラつきを防止し、赤い□の部分で腕のポジションが不安定になるのを防ぎます。また緑の□のピンが、主翼部分の固定を補佐します。こちらも撮影の都合上腕を外した形で補助パーツを取り付けていますが、実際の変形では腕パーツを付けたまま行えます。

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フロントスカートを内側へと折り畳みつつ、両腕を写真のように胴体内側へと収納させましょう。そしてサイドスカートに関しては、写真下段のようなポジション(太腿裏側)にくるように動かします。
※ 写真上段のショルダーアーマーの前後プレートのポジションでは、シールドを正しく取り付けられません。肩周りの変形を完了させたときのように、前後プレートが機種側に飛び出すように回転させてあげてください。

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続いて、シールドを変形させ(2箇所をスライドさせます)胴体へと取り付けます。このときコックピットブロックは、シールド中側へとしっかり差込むのがポイント(写真中段の赤い□同士)です。

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シールドを無事取り付けたら、背部バインダーを90度倒します。このとき、バインダーと背部を繋ぐジョイントパーツが、写真下段のピンクで塗られた形になるように調整しながら可動させてください。また緑で塗られた部分は、さきほど取り付けたWR形態維持用の補助パーツとなります。補助パーツを取り付けた場合は、ここでバインダーの固定補助に活用しましょう。

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お次は脚部の変形です。最初にピンクで塗られた脹脛裏側のパーツを⇒方向にスライドさせ、緑で塗られた部分を跳ね上げてください。

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そのまま膝を軽く曲げ(下側の関節を使います)、写真左側の赤い○で括った部分を指で押さえつつ、ピンクで塗られたアクチュエーター上側の部分を矢印方向に動かすと、緑で塗られた部分が連動して起き上がります。
あとは写真右側のように、軽く曲げた膝を90度になるまで動かしつつ、ピンクで塗られた部位を元の位置まで押し込んでやります。

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ここまできたらあと少しです。再び膝を曲げるのですが、今回は太腿側の膝関節(赤い○で括った側)を矢印方向に90度曲げます。そして、膝装甲と足首についても、矢印方向にそれぞれ動かしておきましょう。

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脚部の変形の最後は、つま先を⇒方向にスライドさせ、アンクルガードを写真のポジションになるように可動させます。仕上げに、主翼とカナード翼を展開し、ビームライフルを取り付ければ、WR形態への変形完了ですっ。

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WR形態です。Zガンダム等と比べると、膝の曲げる方向が違いますが、ほぼ同様の変形機構のためかWR形態も非常に似た形状となっています。スタンドアタッチメントの方は、このWR形態でもしっかりと保持していますよ。どちらの写真も、クリックすることで大きい状態でご覧になれます。

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前後横の3方向から。空力的には…そこまで良さそうに見えないんですけど、主翼だけでなくカナード翼も取り入れられています。横から見たときの機体の薄さは、Zゆずりと言えるかもしれません。なかなかカッコイイですねー。

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いろんな角度から〜。Z系なだけあって、WR形態のフォルムの美しさは、ガンダムの可変機の中でも間違いなくトップクラスです。気になったことは、このWR形態にはランディングギアがありません。設定上ないのか、再現されてないのかは分かりませんが、もし前者であれば着陸(着艦)の際にはMS形態でないと…ということですよね。

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通常のWR形態では、ライフルは主翼の下にあるハードポイントに取り付けます。ですが大気圏突入時の場合は、リアスカート(つまりWR形態の背面)にライフルを取り付けることが可能になっています。そういえばZガンダムもリアスカートに取り付けてましたねー。

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MS形態、WR形態の2編に渡り紹介してきましたが、以上で”MG 1/100 MSN-001A1 デルタプラス ”のレビューを終わります。読了感謝です_(._.)_

総評いきまっ。MS形態、WR形態双方のプロポーションを良好な状態で立体化しつつ、完全変形を実現している点はお見事としかいいようがありませんね。ZガンダムVer.2.0で培われた技術が、しっかりと活かされている証でもあると思います。元々がシンプルなカラーリングというのもありますが、色分けもしっかりされていますし、変形に際した各部のロック機構も非常に有効に機能していると思います。
ですが、いいところも多い中、問題点も山積みなのが残念でなりません。先ず可動性は、基本的には優秀とも言えるのですけど、特定方向(開脚など)に限って著しく低下します。しかもその特定方向というのが、ポージングの要だったりするのでなお更です; そして関節の保持力の低さ。肩、股関節、足首周りとありますが、特に肩は作成レポート中でも触れている通り、構造的な脆さと相まって非常に厄介です。肩付け根のロック機構がしっかりしているだけに、勿体無いですよね; さらに武器の保持力が皆無であること。素で持たせられなかったキットって、随分と久しぶりのような気がします;; 今回はスタンドのジョイントアタッチメントがしっかりしていたので、その分武器の保持にまで手が回らなかったのでしょうか? 本体が落下事故をおこすことはなくなってますが、代わりに武器が落下してくれちゃいますw 困ったものですねぇorz 以上の点から、可動性、ユーザーへの配慮の評価は、減点しています。あー、あと腰のボールジョイントは、ピンを落とさないように取説に注意書きが欲しかったかな(^^;
関節保持力、武器の保持力に問題があった今キットですけど、形態維持の保持力はとても優秀です…って、良いところを上げると可変に関係することが多いような…。まぁそれだけ可変に力を入れているということでもあると思いますが、裏を返せば他が疎か(犠牲に)なってると言えなくもありません。もう少し、最終的な煮詰めの部分を大切にして欲しいと思いました。ぶっちゃけユーザーへの配慮の大半は、その煮詰めの部分なわけですから…。
まーいろいろ思うところがあるキットですが、プロポーションの良さは一見の価値ありですよ。ガシガシ動かすには少々不向き(ないしコツがいる)ですけど、作り甲斐もありますし、百式やZ好きにはたまらない一品ですっ!
    

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