MG 1/100 YMS-15 ギャン [ GYAN ] 完成レビュー

2008.07.07 | author: | MASTER GRADE | 開発計画
1/100 MG YMS-15ギャンMG 1/100 YMS-15 ギャン

ジオンのツィマッド社の試作MS。ザクの後継として開発されるものの、ジオニック社のゲルググとの開発競争に敗れ幻のMSとなる。白兵戦に特化した機体で、反応速度を高める為に流体パルスアクセラレーターを搭載している。しかし、高出力のビームサーベルはあるものの、ビームライフル携帯不可、空間戦闘能力の低さが大きな欠点である。それでも、特化された白兵戦闘能力は非常に高く、後にゲルググの設計データをも元にしたガルバルディαへと引き継がれる。ロールアウトした試作機のパイロットは、マ・クベ大佐。

非常にマッシブなスタイルに仕上げられているギャンです。ギャン自体はこれまでそれほど思い入れがある機体ではなかったのですが、このスタイリングは非常にツボにはまりました。マッシブさが人間の肉付きを連想させ、1stガンダムに結びつく感じ(ジオン版ガンダム)がたまりませんね。スタイルのよさだけでなく、広い可動範囲、色分け、合わせ目の工夫と、シンプルな外見を上手く引き立たせています。おまけの発光ギミックも悪くないですね。2〜3気になる箇所はありますが、それは順を追って説明していきます。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

腕から肩が予想外に太いです。シンプルな形状ですが、このアレンジ?のおかげで細い腰とも相まって肉体的なデザインになっています。白兵戦を想定した機体ゆえの表現の仕方でしょうね。このみ〜。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

肩も大型化されていて、好みが分かれるところではあると思いますが、個人的にはここがかなりツボ。この辺りが無かったら買ってなかったかもしれないほどです。頭部も抑え目に作られていて引き立てています。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

コックピットはモチロン開閉可能。単純ですが、ジオン製MSらしい感じもしますね。このコックピットを軸に腰をひねったり、傾けたりする関節軸が設けられています。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

後ろから。いい感じです。脹脛下のきゅっとしぼんだラインが綺麗ですね。バックパックのデザインがちょっと浮いていますが、これはこれで…。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

立膝も出来ます。これを綺麗に見せる為の機構も随所にあり、がっちりとした体系だけに様になります。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

肩関節には一工夫あり、一見するとただの球状に見える装甲ですが、腕をあげる際に肩の装甲の一部が内側に引き込まれることで、動きを阻害せず、ラインも崩さないようになっています。また、肩関節自体は前方に引き出すことも可能です。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

MGならではの内部フレームの再現も細部にいたります。ザクと比べると非常にコンパクトにまとめられていて、ガンダムを意識しているのがわかりますね。また、股のとこにあるドラム状のパーツが"流体パルスアクセラレーター"です。設定上ここは、高圧に高められた流体パルスが蓄積されている為、戦闘時の被弾等による破損の際は破裂による機体へのダメージを防ぐためにパージするそうです。キットでもそれが再現されていて取り外すことが可能です。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

肩のパイプ状の箇所はシルバーで、その周辺をゴールドで塗装。モノアイはクリアパーツの裏側からピンクを。モノアイ自体はシンプルな構造ですが、十字どの方向にも動くようになっています。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

バックパックの内部も再現されています。また、通常は装甲内に収まっているものの、バックパックから本体への動力パイプも見て取れるあたり、ザク、しいてはジオンを連想させる内部構造ですね。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

膝下の装甲は、なんとスライド金型による一体成型です。さすがバンダイですね。ただ…難点はこの装甲を外すには、一度足首を外さないと"抜けないこと"でしょうか。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

つま先には、2箇所の可動箇所が設けられており、立膝をついた時の自然なつま先を再現できます。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

股関節には、これまで前後のスイング機構がありましたが、ギャンでは左右独立してスイングさせることが出来るようになっています。これも自然な立膝へ一役かっています。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

重厚なシールドです。内部も再現されている為、重量もかなりのもの; しかし、ニードルミサイル一つ一つが溝からきちんと露出してる造型の細かさは見事ですね。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

専用ビームサーベルとシールド装備状態。ビームサーベルは、シールド裏にマウント出来るようになっています。この姿になると腕、肩の大きさがいいアクセントに感じます。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

足回りの可動域はなかなかのもので、接地性も悪くありません。かなり重いシールドですが、腕関節は結構保持してくれます。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

ニードルミサイル発射状態を再現できるエフェクトパーツも付属しています。しかもちゃんとスモークで色分けされているので、そのままでも十分雰囲気が伝わりますね。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

ビームサーベルのクリアパーツは、中が空洞のかなり大型なものです。何故、中が空洞になっているかというと…。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

発光ギミックの為です。LEDによる発光なのですが、悪くないですよ。サーベルは、発光タイプとそうじゃないタイプの2種が付属。尚、恒例ですが電池(ボタン電池)は別売りです。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

明るい状態の撮影でも、発光させていた方がビームサーベルの存在感に違いが出ます。昔PGガンダムの追加キットで、特殊LEDによるビームサーベルの再現がありましたが、まさか、MGサイズで再現されるとは(まぁ現状サイズ的にギャンのサーベル基部の大きさがあってこそですが)

MG 1/100 YMS-15 ギャン MG 1/100 YMS-15 ギャン

ギャンの攻撃は、フェンシングのような"突き"が合うのですが、そのポージングも手首の関節により再現出来ます。発光させればさらに雰囲気が出ますよ。

MG 1/100 YMS-15 ギャン

ハイドボンブも展開状態が3個付属。シールド内部構造では、これが螺旋状に配置されています(画像取り忘れましたorz)

そろそろ総評いっちゃいます。個人的には、何度もいっているようにかなりツボなキット。アレンジが良い方向に向きすぎちゃってます。たしかに、機体単体だと肩が若干大きいようにも見えるので、人それぞれ好みで意見が分かれると思います。可動性は非常に高く、ギャンらしいポージングもきちんと再現できる為、お見事…と言いたいのですが、肩と腕を繋ぐ箇所が非常に抜けやすい(瞬接を軸の先端に持ってストッパーをつけたほうがいいかも?)、股関節の左右独立スイングはいいのだけど、カチッという固定がない為ぶらぶらしやすいといった、関節に関わる欠点もあるのが非常に残念な所。また、色分けについては、外装上は完璧でしょう。部分塗装した所は、内部フレームのシリンダーやパイプ類、モノアイのみですし、MGでもこれほど見事な色分けはそうありませんよ。それに加え、発光ギミック、エフェクトパーツ、展開状態のハイドボンブ、精密な1/20マ・クベの付属等おまけ要素もかなり充実しています。かなりいい出来のキットですよ。
    

MSM-04 アッガイ   MS-07B グフ Ver.2.0   MSM-07S シャア専用ズゴック   MS-06J 量産型ザク Ver.2.0   MS-14S シャア専用ゲルググ ver.2.0

            

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