MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス [ FORCE IMPULSE ] 完成レビュー

2008.06.08 | author: | MASTER GRADE | 開発計画
MG 1/100 フォースインパルスガンダムMG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

インパルスは、プラントのセカンドステージシリーズの一機であり、連合のストライク同様換装機能を有するMSである。プラントはNジャマーキャンセラーによる核動力MS、フリーダム、ジャスティス、プロヴィデンス等を開発してきたが、ユニウス条約による使用禁止、人口数による保有機体数の制限を受け、デュートリオン送電システムを初搭載した、インパルス、アビス、ガイア、カオス、セイバー、そしてその専用運用艦ミネルバを開発した。その中で、インパルスの最大の特徴は、シルエットシステムと呼ばれるバックパック及び兵装の換装と、上半身、下半身、コックピットコアの3つに分離合体する点で、パイロットの生存性を高め、さらにあらゆる戦況への対応、破損箇所(コアスプレンダー以外)の即座の復旧(交換)を可能にした万能機といえるだろう。
そして、シルエットシステムの中の一つ、フォースシルエットを装備した場合は、”ZGM-X56S/α フォースインパルス”と名称も変更される。フォースシルエットの特徴は、重力下においても高度な航空能力を有し、機動性に特化している点である。兵装は、標準装備のビームライフルにビームサーベルのみであるが、持ち前の機動力で他を圧倒することが可能である。

「ガンダムSEED DESTINY」よりシン・アスカ(後半ルナマリアですが)の乗るフォースインパルスです。まさか2008年の完全新金型MGがインパルスとは誰が予想したでしょう…。実質去年暮のユニコーンから半年経過してるわけですが、MGでここまで流用で引っ張ったのも久しぶりではないでしょうか。さて、それだけ待たされたインパルスですが、中身はというと非常にかっこよく仕上がっています。1/100も決して悪い出来ではなかったのですけど、コレを見てしまうと完全に見劣りしますね。今までのSEED系MGで培った技術が存分に投入されていますし、肘関節にも動きにあわせた装甲の可動が新たに導入されています。加えてフォースインパルスとしてのキット化でありながら、エクスカリバーが一本付属する等のおまけもしっかり。また、初回特典として、MGインパルスのCADデータを元にした3DCGムービーのダウンロードチケットが付属しています。 尚、今回はせっかくの分離合体が再現されているキットなので、レビューもその順にいってみます。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

コアスプレンダーです。1/100のときと比べると格段の進歩というか、別物ですね。シャープなあたり非常にいい出来です。色分けもかなりがんばってる方ですが、さすがに部分塗装した方がいいですね。塗装箇所は、キャノピーの白縁取り、主翼、垂直尾翼のブルー、オレンジイエロー、ダクトの赤、機首の黒、コックピット後ろの白、ノズルの赤、変形時のグレー、着陸脚のシルバー、コックピット内部、増装タンク?の黒と赤といった…ところ…振り返ると部分というには多すぎる部分塗装してますね。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

そんなコアスプレンダーを後ろから。推進ノズルはこのアングルだと分かりにくいですが、上下に分かれており、どちらもパーツ自体はグレーの別パーツで色分けされています。

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コックピット内部もソレっぽくは塗装しています。一応キャノピーも開くのですが、、、撮り忘れですorz この手の戦闘機タイプとしては非常に珍しいパイロット別パーツです。なので、お決まりのパイロット乗せてないVer.ですのであしからず。尚、なんとなくパイロットネームは、ルナをチョイス。

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変形すると、ここまでコンパクトに。機首の折れ曲がり、主翼の折り畳み+収納、尾翼の収納が変形の概要ですね。

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続いてシルエットフライヤーです。完全な無人機なので、コックピットのようなものはなし。色分けは1/100同様主翼が要塗装です。それ以外は、機首の黒のみなので、コアスプレンダーのようなことないです。

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メインノズルは、いつものアクセントとして外側をシルバー、内側をゴールドで。また、合体する際は後部パーツを引き出すことで、ジョイント箇所が露出します。いいですね、この解釈。

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フォースシルエット本体。主翼には途中に折り畳めるヒンジが設けられています。垂直尾翼も畳めますよ。さらに、エアブレーキなんかの役割もするらしい可動箇所がもう一箇所接地されています。こまかいですねぇ〜。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

フォースシルエットとの合体状態。これだけでも、かなり高い完成度です。ぱっと見では分からないですが、いろいろなギミックが詰め込まれています。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

おまけパーツとしてこんなものも。これはフォースシルエットの専用台座です。シルエットフライヤーには着陸脚が付いていますが、フォースシルエットには着陸脚が存在しないため、この台座がその代わりを果たしています。

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スタンドを仕様すると、床置きでも機首の方に前のめりになりません。しかし、シルエットフライヤーを連結させないと重量バランスが後ろよりになってしまうので、そのままではスタンドに載ってくれません;; そして、主翼を広げるとここまでの大きさに…。

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フォースシルエットのメインノズル。ダクトっぽいノズル箇所は全てシルバーに。メインノズルは外装の中側を赤、内部のノズルをゴールドでアクセントに。フォースシルエットの塗装箇所はこのノズルあたりのみという素晴らしい色分けです。また、左右下部に設置されてるサブスラスターを兼ねたウィングには、引き出し式?の可動箇所が設置されていて、フォースインパルス時に豊かな表情をつけられます。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

ようやくMSらしいパーツ、チェストフライヤーです。これの着陸脚の代わりが面白い発想ですね。シールドパーツをランディングギアにしてしまうとは、、、。しかし、シールドのような防御部にこれだけの複雑な機構を入れちゃってよいのですか?;;

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後ろから。変形に関しては、設定通りですね。肩関節の引き出しに上下可動などの複雑な機構を入れてる割に、引き出し自体に引っかかりがないので、MS時に安定しないのがちょっと残念な所。要塗装箇所は…ないですね。アクセントにいれるくらいで、完璧な色分けです。

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独自解釈その…いくつだろう? 胸部パーツ(フリーダム等ではコックピットハッチにあたる部分)をチェストフライヤー時のフェイスガードパーツにしています。おもしろいし、非常にナイスなアレンジですね。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

レッグフライヤーです。こちらはランディングギアが付いているのですが、これだけのものを脚部におさめ…られるの?; まぁ、ツッコミは置いておいて、膝関節の装甲のスライド機構を 非常に うまく利用しています。ぁ…コアスプレンダーとの接合部の赤いパーツの変形を忘れています_/ ̄|○ 実際は前方に引き出します。

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これはMS時の欠点なのですが、足首のシリンダーが長さが足りなくて、つま先を立たせる可動をさせるとスポっと抜けます。これは…問題デスヨ? レッグフライヤー自体の外装の要塗装箇所はありません。こちらも素晴らしい色分けですね。膝の黄色部分まで色分けされているくらいです。

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変形してMS形態へ。変形自体は複雑なものではなく、映像で再現されてる通り逆方向に折り畳まれた膝を伸ばすだけのシンプルなもの。そこへコアスプレンダーを差し込むことで完了です。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

さらに変形したチェストフライヤーと合体すれば、インパルスとなります。1/100と比較すると細身のスラっとしたスタイルです。それでいながらやや鋭角的な面もきっちり再現されています。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

ほんとインパルス自体の色分けはほぼ完璧です。胸部のバルカンのグレー、V字のイエローすらも色分けされているくらい。1/100では若干犬顔+やや大きめだった感じがありましたが、MGは小顔でスッキリしています。

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コックピットハッチもモチロン開閉可能なのですが、その奥はハッチが閉じられています。切り取る…という選択肢もありますが、その奥はコアスプレンダーのキャノピーですので、そのままがいいかもですね。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

背部を見ると、コアスプレンダーがまるまる飛び出しています。レッグ側に後ろ斜めからドッキングする形なので、こうなるのも分かるのですが、ここまで出ているとシャイニングガンダムを連想しますね。

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肘は2重関節で180度曲がります。加えて肘の装甲にも関節の曲げ伸ばしに連動したスライドギミックが採用されています。ちなみに曲げた時に見えるシリンダー類はアクセントで、ゴールド&シルバーで塗装。

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立膝もつけ…ます、一応。つま先の上方向への可動があまりよろしくない(加えて足首のシリンダーが装甲と干渉するようですね)のがちょっと残念なところ。太股と膝はSEED系MGとしては定番となったスライド装甲ギミックが採用されています。

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MGならではの、全身の内部フレームもモチロン再現されています。足の内部のパイプ類はいつものゴールド&シルバーで。

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シールドの伸縮も完全再現です。上下に伸びたあと左右がスライド展開します。こちらの色分けも完璧ですね〜。加えてシールドマウントには、チェストフライヤーの変形ギミックに利用するためもありますが、MGストライクと同様のマウントが採用されています。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

フォールディング・レイザーナイフも折り畳み、収納が可能です。MGストライクでもこれは再現されていましたが、ストライクのときよりもサイドアーマーが小型に(ナイフ収容の再現のために大きくなりすぎていない)なっている気がします。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

最後にフォースシルエットとドッキングをすれば、フォースインパルスへ。フォースシルエットの主翼類は前記の通り折り畳み可能なので、すっきり見せることも可。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

背後から。これまでのストライク、フリーダムとは異なり、フォースシルエットは両肩の後ろ辺りの凹に差し込む形になります。コアスプレンダーがある所為ですね。他のバックパック(I.W.S.P等)を取り付ける場合は、コアスプレンダーの代わりにおまけパーツを取り付けます。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

ビームライフルにもちょっとしたギミックが。それは、フォアグリップの位置が前後に可動することです。これにより構える姿にも表情がつけやすくなりますね。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

スタンドを使用してのディスプレイ。っとふと気づくと、SEED系MGとしては珍しく(ストライクノワール以来)スタンドが付属していないのが残念なところ。せっかくの空戦用シルエットのインパルスなだけに惜しいですねぇ。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

ビームサーベルはやや曲刀がかったタイプが付属。尚ビームサーベル、エクスカリバーのビーム刃部分のクリアパーツは、ラメ入ですよ。

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アップにしても、ピントを機体に合わせてるので、ラメはわかりませんね; 実物は、結構きらきらしますよ。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

上記の通りフォールディング・レイザーナイフは折り畳みを再現しています。刃部分は、メタリックシルバーで塗装。ただ、折り畳み機構を採用したのはいいのですが、グリップが大型化しイマイチ手にフィットせず持たせにくいのが難点ですね。

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最大の?おまけであるエクスカリバーです。ほんとに長いですよ。付属するのは通常のビーム刃だけでなく、先端のエフェクトパーツまで付属しています。これによりフリーダムを貫いた感じがよりでますね。ちなみに、可動手とは別に専用の握り手が付属しているので保持も万全です。

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エクスカリバーの大きさは、MGデスティニーのアロンダイトを超えるくらい長いです; まぁ迫力は十二分にあるのでいいのですが。ちなみに設定通り2本連結も可能になっています…がっ!! 一本しか付属してません、残念!!

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こちらがおまけパーツの一つ「他バックパックをつけたければ、これをコアスプレンダーの代わりにドッキングさせやがれ〜」なアイテムです。説明書によると、インパルスの開発時に他のシルエット装備に該当するものを頂戴→装備しての戦闘も考慮されていたようですよ。

MG 1/100 ZGMF-X56S/α フォースインパルス

最後はお約束のフリーダムとの最終決戦シーンを。劇中ではシールドも貫いちゃってますが、さすがにそこまでは再現できませんです。SEED DESTINYの戦闘シーンの中では、一番印象に残ってるシーンですね(キラ好きな友人には悪いのですが…私信スミマセンorz)

では、総評を。半年まった完全新金型のMGとして十分満足のいく出来だと思います。「何故今インパルスなのか?」という機体チョイス云々を差し引いても待った甲斐があったと言えます。コアスプレンダー、シルエットフライヤーを除けば、ここまで色分けに関心したのは、ストライクノワール以来のことですし、可動についても十分及第点レベルであると言えます。加えて、これほど新規でおまけが充実したMGもなかなかないですしね。さらにさらに、MGオリジナルのアレンジも上手く生きている点も非常によいです。
ただ、欠点がないわけではもちろんありません。足首のシリンダーに絡む(抜ける、装甲と干渉する)点や、飛行タイプのMSであるのに専用スタンドが付属しない(分離した状態なら4つのスタンドを必要とする、つまり連結出来るアクションベースを買わせたい?)、MG系SEEDの伝統とも言うべき足首の関節の欠点を継承(接地性もいいとは言えない)等があります。
しかし、それでも買って、作って、動かしてみて、損はなかったですね。欠点の中で致命的といえるのはシリンダーだけで、他はそれ以上の良さに気にならなくなるくらいです。何より自分で一番驚いたのは、劇中でそこまで興味を惹かれなかったインパルスに「カッコイイ」と思わせるキットであったということでしょう。非常にオススメなキットです。

最後に初回限定でダウンロード可能なPVについて。内容は半分がMGインパルスのCADデータを元にした3DCGのアニメーション(約1分半)、もう半分がSEED系MGの宣伝。たしかにカッコイイのはカッコイイのですが、、、短すぎですよ? 加えてオチもないですよ? というのが印象です。3DCGアニメーションの最後に登場するはフリーダムとの対決シーンなのですが、「これからが本番っ」という手前で終わってしまいますし。ただ、、、気になったのはこのPVの一番最後。宣伝のあとに次回SEED系MGの予告が一瞬だけでました。特徴ある赤に緑のラインが一本。これは∞ジャスティスのイメージカラーにしか見えないでしょう。巷ではOO第一期も終わって落ち着いてる中、SEEDですよ。秋登場予定だそうです。ここまでSEED系をMGで出すということは…まさか、立ち消えになった(なりかけてる?)劇場版が絡むのでしょうか!? 妄想は膨らむばかりです。
    

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