MG 1/100 RX-178 ガンダムMk-II Ver.2.0
ティターンズのジム・クゥエルに代わる旗機として、一年戦争で活躍したガンダムをベースに開発された機体。ジオン残党狩りを目的としたティターンズの言動に正当性を持たせる為にも、ガンダムの名を冠した(ガンダムヘッドのついた)MSは好都合であった。最大の特徴は、これ以降のMSの基礎とも言うべきムーバブルフレームをはじめて本格採用した点である。従来のハコモノ(モノコック)構造とは違い、装甲と内部フレームを分けることにより可動範囲は飛躍的に向上し、より人に近い動きが可能になった。さらに後、複雑な可変MSの発展へも大きく貢献することとなる。しかしながら、装甲材には開発の遅れから旧素材を使う等、あくまで次への”繋ぎ”でしかなかった面もある。ティターンズカラーに染まった外観から「黒いガンダム」とも呼ばれた。
反ティターンズ組織エゥーゴに渡った後は、エゥーゴカラーとして白に染められZガンダムのロールアウトまでエゥーゴの旗機として、両親が開発に携わったカミーユ・ビダンが乗り大きな戦果をあげる。
劇場版で再燃した「機動戦士Zガンダム」より、前半主役機ガンダムMk-IIです。初代MGでは、ムーバブルフレームを再現しきるには至らず、ただ”装甲と内部フレー部が別パーツで構成される”だけに止まりましたが、Ver.2.0では関節の駆動に連動して装甲も駆動に干渉しないよう配置を換えるという完全なムーバブルフレームを再現しています。これにより、初代MGでは不可能なポージングも容易に可能となり、Ver.2.0にふさわしい出来に仕上がっています。

足が間延びした印象のあった初代MGですが、Ver.2.0ではバランスが見直されうまくまとまっています。ただ、若干太腿が直線的すぎる印象はあります。

バストアップ。頭部の出来もいいですね。エアインテークもシャープな仕上がりになっています。また、内部フレームも見事に再現されています。肩部のセンサーは、シールの余白部を使って貼り付けています。

コックピットハッチも設定通り開閉します。上側ハッチは一旦手前に引き出してから上方へ跳ね上がり、下側はそのまま開きます。内部フレームをしっかり再現しているので、ハッチを開けた状態も様になります。

後ろから、ちょっと前傾姿勢になってますが気にせず; 初代ではバックパックのエネルギーパイプが抜けやすかった問題がありましたが、その点もちゃんと修正されています。また、動力パイプ系は初代と同じくメッシュ生地で再現されているのですが、Ver.2.0では生地の切断面をパーツ内に隠すことで、ほつれが目立つ点も解消しています。

シールドも設定通りに伸縮します。下側が下方へ伸び、最後にシールド基部側に沈み込むという完璧さです。この完全再現のおかげで、初代のアレンジ伸縮のような”ぽろっと勝手に伸びる”という問題はおきません。しかしながら、シールドマウントが特異で腕から離れすぎていて、さらにロックされることがないので、スルッと取れてしまう点が難点です。

ムーバブルフレームの完全再現のおかげで、立膝も自然に決まります。関節可動範囲は、非常に広いですね。ビームライフルはサイトセンサーの折りたたみ機構があり、腰にマウントする際には折りたたむようになっています。また、予備のエネパックはシールド裏に2個装備されています。

別アングルから。股関節には前後のスイング機構が設けられていて、それにより立膝もしやすくなっています。それだけではなくフロントスカートの可動範囲の広さのおかげももちろんあります。

立膝状態の足をアップで。関節の曲がりに合わせて装甲が連動して動いているのが分かると思います。太腿はもちろんのこと、膝、膝下、向う脛が全て関節に連動して稼動します。また、足首から下の可動も申し分ないです。

劇場版一作目でガルバルディβを蹴り飛ばしたシーンも再現できます。足首のサスのシルバー部分は塗装ではなく、メッキパーツが標準で付属しています。難点は、腰関節の可動範囲が非常に狭い点ですが、これはVer.2.0ティターンズ、及びそれ以降に出荷されているVer.2.0はエゥーゴカラーも腰パーツに改良が加えられているのでよく動くようになっています。部品注文シートに★マークが入っていて識別出来るそうです(店員に頼んで確認してみましょう)

別アングルから。足裏の色分けもパーフェクトです。こういう目立たない部分もしっかりと色分けしてくれるのは、大変嬉しいです。このアングルからだと分かりますが、目の上(鍔の裏側)もしっかりパーツ化がされていて黒く塗装すると見栄えがよくなります。

ハイパーバズーカです。マガジンは取り外し式ですが、予備はありません。しかし、柔軟な関節により肩に担いだ状態も再現が可能な点は素晴らしいですね。

アップで。頭部のバルカンポットは、初代MGではシールでだった箇所も色分けがしっかりされています。作りもしっかりしている為、頭部にきちんと固定ます。

腕の関節も足に劣らずよく曲がるので、サーベルを抜く体勢も無理なく取れます。肘関節は、駆動に合わせて連動して腕の装甲が沈み込むギミックを持っています。

サーベルマウントにも改良が加えられていて、サーベルに限らずですが武装保持用の凹凸が掌と武装に設けられているので、それを利用してサーベルはマウントにしっかりと固定されます。これにより初代で見られたサーベルがプラプラする問題はクリアーされていますよ。

↑から引き抜き、振り下ろした感じを。サーベルの成型色はオーソドックスな赤。肩関節も引き出し機構こそないものの、よく動くので自然なポージングが可能です。

今回のMk-IIには、アーガマの格納庫風のデッキスタンドが付属しています。メカニッククルーのフィギアも2体付属していてメンテナンス風景をディスプレイすることが可能です。

しかも、アームつきの乗降クレーンも付いているので、より雰囲気が出ますね。個人的にこういうこういうオマケは”大”歓迎ですw

アームは、二本から構成されているので、止めたい角度でピタっと止まります。残念なのは伸縮機能がないことかな。体外のMSは飾れると思いますが、νガンダムのような大型MSは無理な気がしますorz Mk-IIはモチロン写真のようにぴったりコックピットと高さが合います。

写真のフィギアは、ZガンダムVer.2.0付属のもの。なので女性パイロットです。せっかくだからオレンジイエローで塗ればよかったかな; 墨入れのみしています。

総じて…非常に完成度が高いキットですね。可動性(現行Verは腰周りも改善されているので、、、自分のは初販分ですがorz)、プロポーション、色分け、どれをとっても満足のいくものです。初代MGの問題点もおおよそ解決していますし、Ver.2.0の名に恥じない出来だと思います。問題点があるとすれば、各関節がやや柔らかすぎる点、白の成型色が白過ぎる(これは好みの問題もあると思いますが)点、シールドのマウントパーツ、といった所でしょうか。しかし、武装、オマケ要素も充実しているので、値段はやや高めですがそれに見合っていると思います。尚、付属の格納庫風デッキスタンドは、ZガンダムVer.2.0と接続が可能となっていますので、そちらと一緒に入手することをオススメします。向こうもいい出来ですしね。