MG 1/100 真武者頑駄無 [ SHIN MUSHA GUNDAM ] 完成レビュー

2008.07.29 | author: | MASTER GRADE | 開発計画
1/100 MG 真武者頑駄無MG 1/100 真武者頑駄無

謎に包まれたMS。地球へと接近する小惑星と共に現れ、全てを薙ぎ払い、無へと帰していく。パイロットを必要とせず独自の思考を持っている。学習型AIの究極の進化、自我に目覚めた機体とも、人類とは違う機械生命体とも言われるが、真実のほどは明らかになっていない。かつてアナハイム・エレクトロニクスで開発されていた”プロジェクトMUSHA”の機体と酷似しているとの噂もある。武者の名の通り鎧甲冑風の装甲を身にまとい、武装もまた刀、薙刀等、それに類するものとなっている。この機体の力を求めるものは、誰よりも強くなければならない。そして誰よりも強くあろうとする意思、憎しみ、争い、それらはこの機体にさらなる力を与えることとなるという。

ペガン以来のゲーム内ガンダムのキット化です。他にもまだまだ人気のあるMG化されてないMSは数多くあると思うのですが、何故か武者です。しかし、これはこれで…作ってみるとイイですなぁ。ガンダムには変わりないのですが、新鮮味があります。装甲が鎧になっただけで、こうも作ってる最中の感覚も違うのですね。外装はモチロン新規なのですが、内部フレームのベースはペガンなので可動域は良好です。色分けもほぼ完璧です。色分けに関しては、ここ最近良作が多いですね。てかMGなので、ある意味色分けはされててあたりまえなのかな? 何にせよ、作ってて非常に楽しいキットです。

MG 1/100 真武者頑駄無

立ち姿は、まさに鎧武者です。赤と黒、そして組紐をイメージしたゴールドのパイプが、意匠の良さを感じさせます。内部はベースペガンですが、足首に延長用の補助パーツが入っているので、全長はその分わずかですが伸びています。尚、全身のゴールド部分は全て塗装してます。

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MGとしては珍しくコックピットのハッチ開閉はありません。元からパイロットを乗せる前提がないためでしょうか? でもコックピットブロック自体はありそうな気もするんですけどねぇ…。頭部の意匠もかなりマッチしててよいですね。

MG 1/100 真武者頑駄無

肩の大きく張り出したパーツは、盾という設定のようです。そして、腕に付けられた部分は篭手。う〜ん、結構ツボにはまるデザインですよ。

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脚部も鎧を意識した複雑な装甲が配置されています。また、胸部と同じく家紋のようなマークがあります。一瞬連邦のVマークかとも思ったのですが、よくよく見ると額のブレードアンテナのようですね。

MG 1/100 真武者頑駄無

背後からは、幾分すっきりとした感じに。バックパック、脹脛がノーマルだからでしょうか。メインスラスター内部は、シルバーで塗装しています。

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後ろ横方向から見た脚部。なんとなくMk-IIを連想させます。この色違い箇所は全て別パーツ化、色分けされていますよ。

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ペガンベースなので、立膝もなんなく。股関節の前後のスイング機構もそのままなので自然な姿勢です。鎧ぽい所為か、非常に迫力がありますよ。

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刀の日輪丸と、ライフルの種子島です。日輪丸は、柄や鍔の意匠も凝っていますし、刀身はメッキシルバーで塗装済みです。鞘からの抜刀もモチロン可。種子島は、ほんと火縄銃っぽいですよね。センサーへ伸びるケーブル(要赤塗装)が、さらなる火縄テイストをかもし出しています。

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槍の散光丸と、薙刀の雷光丸です。写真だとちょっと見えにくいですが、散光丸の意匠もシンプルですが、らしさがよく出ています。雷光丸は、持ち手の凸のためなのか、スリットが気になります。てか、日輪丸にも散光丸にもないわけですから、わざわざ付けなくても…埋めようかしら; ちなみにコチラも刀身部はメッキシルバーで処理済みですよ。

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フル装備状態。日輪丸は腰に、他は背部に専用のマウントパーツがあるので、そこに固定することが出来ます。

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背後はこんな感じに。ちゃんと固定できるのはよいのですが、散光丸のマウントが1パーツで成型されてしまっているので、固定する際散光丸の末端のパーツを外して刺さないといけません。

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鎧と言えば刀、武者と言えば刀!ということで、抜刀シーンを。これだけ重装備であっても、非常に良好な可動範囲です。抜刀もなんなく再現できます。

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腰後ろの改造で、上半身と下半身に動きのあるポーズをとらせることが出来るので、腰の入った動きを再現しやすいですよ。

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鞘を左手に持たせての抜刀も。ただ、柄以上に太い鞘なので、持たせるのにやや苦労します。

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時代劇の将軍風な構え。ビームサーベルが主体のガンダム世界において、こういう刀といった武器は新鮮でよいです。

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ラストシューティングをイメージした1ショット。刀身が影に入って、ちょっと見づらいのが…; 刀、好きなんですよねぇ。日輪丸のSSが多いのにいまさら気づきましたorz

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腰のフロントアーマーは、多少ですがしならせることが出来ます。甲冑の動きを妨げない工夫が再現されているのですが、もう少し動くとよかったですね。

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肩のシールドマウントには、4軸が採用されているので非常によく動きます。肩や腕の動きをまったく阻害しませんし、大きい部位のためか体全体の表情づけにも一役かっています。

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散光丸です。槍なので当然といえば当然ですが、とても長いです。作りはシンプルだけども、要所の意匠はそれを上手く引き立てていますね。

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凹部はないので、持たせるときは握り手の保持力でなんとかします; ただ、柄が細いので比較的持たせやすい方かも。

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かわって雷光丸。こちらも長いのですが、シンプルだった散光丸とは違い、柄は色分けされ、刀身の基部にはらしくないパーツが付いています。

MG 1/100 真武者頑駄無

柄の茶色の部分には、ながーく凹があるので、掌の凸と合わせることでグリップはしやすいです。外観的にはかなりマイナスですけどね;

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二刀持ちで迫力は倍増。設定では、この二つを連結するシーンがあるのですが…残念ながらできません;てか連結可だったなら、間違いなくこれまでキット化されてきた武器で最長となっていたでしょう。

MG 1/100 真武者頑駄無

日輪丸で枚数使いすぎたので、こちらももう少し。武器の刀身をきちんとメッキ処理してくれているのは、やっぱり嬉しいですね。

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最後は種子島。グリップには凹があるので、握り手が太いもののしっかりもたせることが出来ます。しかし、これだけベタな名前ですね〜。

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種子島だけは、ゴールドの部分が別パーツ化されてないので、塗り分ける必要があります。あと、種子島中央のグレー部分もですね。

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マズルはかなり大きいです。穴が開いているわけではないので、黒く塗った方がよいでしょう。腕の可動範囲の広さのおかげで、両手持ちも比較的持たせやすいです。

MG 1/100 真武者頑駄無

最後は、ラストシューティング風ポーズをお手軽プチ加工。ちなみに、肩、篭手、脚部の一部は鎧を外すことも出来るので、軽装っぽい感じにも出来ます(写真とってませんがorz)

総評。武者という今までのMGではなかったテイストが、非常に新鮮に感じられた一品です。同じガンダムでありながら、こうも違うものなのですね。可動範囲は広く、アクション性を十分発揮出来ますし、スタイリングもGFFに比べ、小さすぎない頭部等、よりガンダムらしい感じに仕上がっています。つま先などに若干見られるカトキ風味も、過度になりすぎずにいい感じにまとまっているのではないでしょうか(GFFでは強く出すぎてた)。まぁ、ベースにペガンを持ってきてる関係もありますけどね。色分けに関しても頭部と種子島以外は完璧で、部分塗装もし易く、作っててストレスがなかったです。刀身のメッキ処理も嬉しい点ですね。
ただ、ベースをペガンにした関係で、その欠点もそのまま引きずっています。脚部の横方向の可動性の低さはまさにそれで、改造をすることで可動域の確保は出来るものの、それを前提とした作成というのはキットが未成熟である表れの何ものでもないわけで。コストを抑える為の流用なのは仕方ないのですが、足首の延長に見られるような「もう一押し」が欲しかったところです。しかし、刀や鎧という新鮮味と、仕上がりの美しさには、日本人には堪らないものがあります。普通のMG(ガンダム)に飽きたなら、作ってみて欲しい一品ですね。そして、摩亜屈のMG化も是非ともお願いしたいです、バンダイさん。
    

            

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