1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ [ OVER FLAG ] 完成レビュー

2008.06.30 | author: | 1/100 OO | 開発計画
1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

フラッグは、現行主力MSリアルドに変わる次期主力MSとして開発された機体。リアルド同様の変形機構をもつMSで、高い操縦スキルを必要とするものの空中での変形を可能としている。その中でもオーバーフラッグは、フラッグをチューンしたグラハム専用のカスタムフラッグの量産機。高出力過ぎるために採用を見送られた新型エンジンを搭載し、全身に耐ビームコーティングを施している為漆黒となっている。また、武装においても新型リニアライフル、プラズマソードと大幅に強化されている。プラズマソードは、稼働時間は短いものの従来の高周波振動刃より切断能力の向上、刀身の調整が可能となっている。また、グラハム・エーカー上級大尉の機体のみ、大尉が左利きであるためディフェンスロッド、リニアライフル(ライフルのジェルパックの色もシルバーではなく青となっている)の持ち手が逆となっており、リミッターは解除されている。

無印1/100ガンプラにおいて、ガンダム以外がキット化されるのは随分久しぶりのことのようです。記憶してる限りだと、、、∀のゴールドスモー…が最後? そんな珍しいキットなのですが、中身は実に素晴らしいキットです。プロポーション、ディティール、可変機構、可動範囲、価格、新鮮さと良い点目白押しです。グラハム専用機、一般機とのコンパチである点もよいですね。MGにおいてもやはりガンダム率が高い中、こういうキットが出てくるのは非常に嬉しいことです。
09/03/04に頭部の拡大画像を追加公開しました。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

バックパックなしの素体正面から。非常に…かつてない細身です。今までのガンダム系機体とは思えないデザインですね。全体的な雰囲気はなんとなくリーオーっぽい気もするかな?

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

バストアップ。両肩のダクトっぽい部分は内側をシルバーでそれっぽく(表裏両方です)。部分部分白のシールが付属していますが、それらは使わずに部分塗装しています。胸部の白い部分は、エアインテークであることが多いガンダム系ですが、フラッグの場合はこれなんでしょうね?

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

頭部が分かる角度で。メカニカルディティールのひとつとして、精密に作られた頭部ディテールがあります。頭部は、内側のセンサー部分、カバーの裏側に細かくモールドが刻まれているので、一体とするとちょっと「ごちゃっと感」があるくらい。内側とコックピット左脇バルカンマズルはシルバー、カメラはピンクで塗装。カバーのセンサー素子の部分(左頬?のマークのようなもの)は裏からゴールドを当てています。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ 1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

09/03/04の追加分です。作成中の画像を本格的に載せるようになったのは、MGガンダムVer.2.0からでしたので、このオーバーフラッグを作ってたときはなかったですね。
というわけで、頭部のみの拡大画像です。左写真がクリアパーツを外した内部、右写真がクリアパーツ裏面となります。クリアパーツがもともとオレンジなので、劇中のようなセンサーパターンを輝かせて描写するのは難しいですなぁ。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

こちらも09/03/04の追加分です。クリアパーツを合わせた状態。↑の頭部画像よりも分かりやすいかな? 合わせるとかなりブツブツしていますよね。これはクリアパーツ裏に刻まれたモールドの所為です。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

後ろから見ても非常に細いです。この線の細さは両手脚の細さもありますが、長さもありますね。あとは腰の異常な細さでしょうか。

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股関節もかなり特殊です。通常は横にニョキっと突き出たジョイントに脚がつくのですが(人間の骨格同様ですね)、このフラッグは下に垂れ下がったジョイントに脚がぶら下がっています。見た目どおり相当可動範囲は広いですよ。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

バックパックその1、背中につく大型のユニットの方から。全体的に航空機のソレと同じです。通常MSの噴射ノズルなどは、左右個別に可動することで驚異的な機動を可能としてるのですが、このユニットは左右連結してるから無理ですね。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ 1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

アップで。メカニカルディティール効果パート2? プラズマジェットエンジン内部のフィンまで精密にモールドが施されています。しかもきちんと左右の回転が逆方向になるようフィンの並びが対称になっています。せっかくですので裏の噴射口も含めてシルバーで。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ 1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

バックパックその2、腰裏につくユニットです。エンジンユニットは背部のものより一回り小さいです。翼は二回りですね。ちなみに翼の可変方向が背部と腰部で逆になっています。こちらは噴射口のみシルバーで。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

ユニットを装備した状態。素体に比べると迫り出した翼の関係もあって少し細身感が薄れます。しかし、背部ユニットの吸気フィンなどは、くみ上げてしまうと基本的に見えないのですが、そういう部分でもポイントと思われる場所にはきちっと精密なディティールを刻んでるあたり、非常に好感をもてます。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

後姿にもボリューム感が出ましたね。推進ユニットが上下に分かれているのには、このフラッグ、なんと上半身下半身で分離も出来るようで。下半身にもコックピットがあるそうです。ただ戦闘中に分離合体が出来るわけではないので、使う曲面というのはそうないのかな?

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

リニアライフルとディフェンスロッド。今回はハムスペシャルということで、ジェルパックのカラーはブルーで。グリップ近くにある白い箇所とディフェンスロッド両端は白で、マズル(見えませんけど;)はシルバーで部分塗装です。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

ジェルパックの部分を。一応こちらも一般機のシルバー、グラハム機のメタブルーともにシールが付属していますが、せっかくなので塗装することをオススメします。内側の部分は別パーツ化してますので、塗装も楽ですよ。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

グラハムは左利きなので、ライフルの持ち手も左になっています。こういうのって今までは無かった設定に思えますが、感覚のズレが反応の遅れになったりするのでしょうかね?左右逆なので搭載OSの期待制御に関しても書き換えられているそうですよ〜。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

ポーズを決める際、脚部の動きにちょっと戸惑います; ただ、ひとつだけ気になったことが。このキットには平手が一つ付いていますが、、、"右手"のみです。一般機なら右手に武器を持ちますので、右手平手の出番てそこまでないのですよね。やはりコンパチではありますが、ハムスペシャル優遇ということですね。どうせなら左手平手をつけて欲しかった_/ ̄|○

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

アップで。マズルのシルバーようやく見えましたね(というかはじめから裏面の写真をとれば;) やっぱり一つ目がいいですねぇ、フラッグは。太陽炉搭載型フラッグの二つ目は、ちょっと…自分のイメージとは違います;

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

両腕にはソニックブレイドが折り畳まれた状態で収納されています。なんとその折り畳みまで再現されています。MGでは種系でも当たり前ですが、無印1/100で再現したのはフラッグが初じゃないです?

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

リニアライフルは、膝両外側の白いカバーを外し、専用のマウントパーツを使うことでリニアライフルを固定できます。あと…撮り忘れてしまったのですが、脛の色違い(ちょっとグレーの部分)の箇所はパカっと開き、内部にはミサイルが内臓されています。四角いちょっと変わったミサイルですが、、、飛行形態の際に使うそうです。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ 1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

リニアライフル……かなり大きいので膝脇マウントだと、ちょっと動きの邪魔になりますね。ソニックブレイドは、刃をシルバーで塗装。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

プラズマソードです。クリアーで別パーツ化されていますが…非常に残念なことに透明です、全てorz 塗装も考えたのですが、ABS樹脂の細長いものだと換装後に塗膜が割れそう&グリップの塗料禿げそうで怖かったのでとりあえず無塗装です。こういう箇所ってポリカーボネイト用の塗料の方が塗膜が割れなくてよいのかなぁ?

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

さて、忘れてはいけません、フラッグは可変MS(MS形態から飛行形態へは戦闘中無理ですが)なのです。なので変形を解説。先ずは腰を引き上げます。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

ドラム(コックピット)部と腰の2点を軸に後ろへ倒します。そうすると、頭部が連動して胴体内部へ引き込まれていきます。す、すばらしい! ハラショー!!

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

脚部を後方へ動かします。この際膝は真直ぐに伸ばしておきましょう。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

両肩を外側へ引き出し(やや下気味に)てから、膝脇の白いパーツの凹部分に肘内側の凸部分をはめ込みます。そしてそこを軸に肘を前方へ曲げます。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

両足外側のかかとを立て、リニアライフルとディフェンスロッドを取り付ければ変形完了です。変形自体はキュリオス以上にシンプルですね。尚、今の写真の状態はちょっと中途半端だったりorz この翼がX字の状態で、曲げた両手を後ろへ伸ばすことで高速飛行形態になるそうです。肘を曲げた状態で翼がニの字状態になるのが、巡航形態となります。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

正面から。リニアライフルの青がアクセントになってますね。キュリオスとは違って、非常に厚みのある飛行形態です。空力的にはどうなんでしょうねぇ。ちょっと抵抗となる部分が多いような。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ 1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

後ろから見ると膝から前方に主要ユニットが凝縮してるのが分かります。尚、メカニカルディティール効果パート3?のおまけパーツとしてフラップ、エルロンの展開状態(エアブレーキ)のパーツが付属しています。選択式ですが、何気に嬉しいパーツですね。ここまで豪華な仕様なら、左手平手もつけて欲しかったぁ(まだ言う) エアブレーキ内側は実機だと白なんかが多いのですが、ちょっと金属感を出したかったのでシルバーで塗装。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

そしてそして、ランディングギアまで付いてます。両膝先端と股に取り付けるのですが、股にはこのランディングギア取り付けの為の可動箇所まで作られています。着陸脚の部分はシルバーで塗装してますよ。

1/100 SVMS-010 オーバーフラッグ

最後にきちんとした巡航形態の写真を(てかここにonmouseoverタグで高速形態の画像もつければよかった…写真撮り忘れたけどorz) なんか無骨な航空機さもあって、フラッグの飛行形態もいいですね〜。

では、総評を。特異な機体を1/100であますことなく再現された良キットだと思います。独特なスタイル、バランスをよく再現出来ていますし、それを精密なディティールで装飾、無印1/100とは思えないギミックの多さと細かさ、十分な可動性と素晴らしい出来です。色分けは完璧とは言えませんが、ほぼシールで補っていますので完全無塗装派の人でもOKかと。欠点は、プラズマソードの単一クリア一体(グリップとの)成型である点。これはHGなどのビームサーベルをグリップごと単一プラ成型とほぼ同じな為(でも最近のHGですらビーム刃のみのクリア着色成型だったり)非常〜にもったいないです。あとは、せっかくのコンパチキットなのに、右手のみしか平手が付属しない点(持ち手が変わる仕様でるからこそ) これも残念でしょうがないですね。しかし、この2点もある意味ここまで充実したキットだからこそ浮きだってしまう欠点だとも言えます。確かに惜しまれる欠点ですが、この価格の低さでここまで詰め込んだことを考えればこの2つくらいしょうがないよとも思えてしまいます。グラハムからすれば

「敢えて言わせてもらおう、オーバーフラッグであるとっ!!」

てな感じでしょうか。無印1/100久しぶりのガンダム以外のガンプラ、是非一度手にしてみてください。
    

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