1/100 MSJ-06II-A ティエレン地上型 [ TIEREN GROUND TYPE ] 完成レビュー

2008.11.10 | author: | 1/100 OO | 開発計画
1/100 MSJ-06II-A ティエレン地上型1/100 MSJ-06II-A ティエレン地上型

人類革新連盟の主力機体。Eカーボンの装甲を外観通りの重装甲とし、機動性よりも防御性、機体重量を活かした重火器を装備することを前提に開発された。ユニオン、AEUとは開発コンセプトが正反対で、機体重量はユニオンフラッグ、AEUイナクトに比べほぼ2倍という超重量である。また、コックピット内にはモニターの類はなく、すべて専用のヘルメット内にHUDとして投影される。加えてシートもなく、パイロットは立った状態での操縦となる。武装は、近距離〜中距離の様々な実弾兵装に加え、近接戦闘用のカーボンブレードを標準装備している。実戦配備からすでに10年が経過しているため、安定性、信頼性は高いものの、最新型を開発、投入してきた他国にやや遅れをとる形となったのは否めない。機体バリエーションも多数存在しており、長距離射撃型、宇宙型、高機動型、対空型、各種指揮官型、特殊型(タオツー)と戦地、状況に合わせた対応が可能となっている。

メカニカルディティール第2弾として、オーバーフラッグに続く”ガンダム以外”のキットです。これまでのガンダムに登場する機体とはまるで違い、現実の延長線上にある時代背景に合わせたデザインが特徴ですね。非常に無骨でミリタリー色の強い形状で、戦車を彷彿とさせます。コックピット周辺もまさにそうですし。また、1/100ではその特徴をさらに引き出すために”シボ加工”を一部パーツに採用しています。これはパーツ表面を従来のフラットな成型ではなく、独特のブツブツ感を出した仕上がりにするもので、非常にミリタリちっくな感じがUP↑します。色分けもだいたいされていますし、スタイリングはオーバーフラッグに続きかなりいい仕上がりです。では、その辺りを中心にレビューいってみましょう。

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非常に重厚感のあるスタイルです。AFV調にまとめられたデザインは、現代兵器の延長線上に存在するであろう機体として見えます。これまでのガンダムに登場する機体とは、ある意味別物といってもいいでしょう。太股付け根は設定通りグレーで塗装しています。

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頭部は可動しません。その代わり、モノアイは左右上下に稼動するように作られていて、独特さをうかがわせます。両肩のセンサー(サーチライトのような形状の)は、内部にホイルコーティングされたシールを貼るようになっていて反射するようになっています。

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コックピットは、まさに戦車のそれですね。コックピットハッチの開閉は選択式ですが、スナップフィットの性質を考えると実質開閉可能と言える仕様です。ただ、さすがにコックピット内部までは再現されていません;

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後姿も無骨さ満点です。HGと比べると、各部装甲が大型化して、より迫力のある仕上がりになっています。スラスター、アポジモーターの類が一切ないというのも非常に珍しい機体ですね。リアスカートのセンサー部?を白で、バックパックのセンサーアンテナの先端内部をシルバーで塗装しています。

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作成途中でも書いたとおり、立膝は難なくつけます。股関節の可動軸の前後移動が出来ない代わりに、腰の前後のスイングがしっかり出来るからこその芸当で、腰の動きは通常のポージングの表情付けにも役立ちますし、かなりいい出来栄えだと思います。

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滑腔砲です。シルバーでバレルを塗装しようかとも思ったのですが、今回はなしで。センサー部の白は色分けされていますよ。

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1/100にのみ付属のミサイルランチャー。伸縮可能になっていて、写真の状態は縮まった状態です。センサー部はクリアーパーツになっており、内部をシルバーで塗装しています。

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カウンターブレードは、パケ絵や塗装見本などを見るとブレード部以外は白のようですが、禿げが怖かったのでグリップ部も無塗装とし、グリップとブレードの固定部分のみ白で塗装していまーす。

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この写真が一番分かりやすいかと思うので、、、表面ブツブツしていますよね?これがシボ加工です。これが全身のあちこちに施されていて、リアルチックな仕上がりになっています。しかし、これはウェザリング塗装をしたときにより活きてくる加工なので、基本無塗装だとあまり目立たないかもです。中央のモールド(同様のモールドは全身すべて)はグレーを入れています。

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フル装備状態です。ゴツさがさらに120%UPしたような感じです。武器の腕へのマウントは、両手とも可能で、ポリキャップによる固定です。

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後ろから。ミサイルランチャーをバックパックにマウントする際は、腕とのジョイントパーツを取り除き、そこに固定するようになっています。ちなみに、マウント部は上下に90度スイングしちゃいます。

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頭部が動かないので、パっと見の印象が他のMSとは違いますね。ザクなどでもモノアイのみの可動なんかはありますが、それともなんか違う感じがします。ローアングルからの視点が非常に迫力あるキットですね。

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ミサイルランチャー装備状態。こちらも固定は腕へのマウントなのですが、ミサイルランチャーにはグリップ部があるので、持たせる際は忘れずに。両肩のシールドが邪魔になるように見えますが、マウントが2軸で可動するのでそこまで邪魔になりません。

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カウンターブレードは、通常リアスカートにひっかけるような形で固定されています。尚、平手は左手のみ付属で、表情付けに一応使えるという感じです。

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一枚目の画像を見ると分かるのですが、このティエレンの肘の可動軸は通常の動き以外に、肘の腕側に回転軸が設けられています。武器のマウントが腕にあるので、手首以外にも肘先が回転することでポージングをしやすいようになっています。

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1/100フィギュアが3体付属します。今回はランナーから切り取ってもおらず…こんな形での紹介ですいません_/ ̄|○ 一番左はパイロットフィギュアで、専用のヘルメットをしています。他二人は銃を構えた一般兵といった風貌のフィギュアです。

では、総評です。スタイリングは1/100という大きさを活かし、HGでは出しきれなかった重厚感を見事に再現しているのではないかと思います。基本色分けもされていますし(一部部分塗装が必要な箇所もあります)、可動域も広めで見た目とは裏腹によく動きます。シボ加工も無塗装ではあまり目立ちませんが、ウェザリング次第でかなりいい感じに活きてくると思われます。ただ、このシボ加工パーツのゲート箇所が加工表面に配置されてるという不親切さは非常に残念。また、メカニカルディティールということですが、胸部以外はそれらしい箇所がありません。アストレアのように、武器もといった+αが欲しかったですね。
余談ですがこのキットで一番驚いたのは、このキットABS樹脂をまったく使用していないということ。それの代わりとしてポリキャップだらけになっているのです。ちょっと前にはポリキャップレスのMG F91が登場してポリキャップを減らす方向できてたのが、ある意味昔に回帰する仕様となっています。このキットが出た頃はまさに原油高のピークだったので、その辺の影響でしょうかねぇ。まぁ、ティエレンという骨太、肉厚な構造上、ポリキャップを使うためのクリアランスが十分にとれるからこそとも言えますが。
基本の出来(まして前作の出来も良かった)がよいだけに、粗さもちょっと目立つ”惜しいキット”です。しかし、いい意味でいじりやすいキットとも言えるので、買い手の意識次第というところでしょうか。
    

GN-005 ガンダムヴァーチェ   SVMS-010 オーバーフラッグ   GN-003 ガンダムキュリオス   GN-002 ガンダムデュナメス   GN-001 ガンダムエクシア

            

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