MG 1/100 MS-07B グフ Ver.2.0 [ GOUF ] 完成レビュー(グフ単体編)

2009.05.30 | author: | MASTER GRADE | 開発計画
MG 1/100 MS-07B グフVer2.0MG 1/100 MS-07B グフVer2.0

ジオン公国軍のMS-06Jザクに次ぐ重力下仕様の機体。装甲、冷却システムの強化がなされた上でも、軽量化により十分な機動性を与えられている。06Jで得られたデータを元に開発され、脚部動力パイプを内装化、補助推進システムを内臓(脚部)することによる短距離のジャンプも可能等、地上における運用により適したMSとなった。
また、軽量化が徹底してなされたのにはもう一つ理由があり、それは重力下での単体飛行を実現するためである。飛行試験型には、07Hのナンバリングがされており、最終的に07H-8まで開発され飛行にも成功したのだが、量産をすることなく終戦を迎えることとなる。 武装に関しては、対MS戦を考慮し近接格闘戦を主眼においた主兵装が選択されているのも特徴である。特に07B型においては、ヒートロッド、フィンガーバルカン等、実験的な装備も搭載している。そして、斬撃用の武器として、灼熱化した刀身を瞬時に形成するヒートサーベル(この時点ではまだビーム兵器の実用化に至っていない)を専用シールド共に標準装備している。

ザク、ゲルググのVer.2.0化から間をあけて、ようやくグフVer.2.0の登場です。ゲルググ以降は、ガンダム、ジムと連邦系が続きましたので、バリエーションを除けば久しぶりのジオン系MSのVer.2.0化となります。内部フレームの一部にザクVer.2.0のものを流用していますが、ほぼ新規キットと言えるもので、ザクと比べると各部のボリュームがアップしています。Ver.2.0化といことで、これまでの流れと同様に劇中のイメージを重視した仕上がりとなっていて、そのスタイルに留まらず、成型色においても反映されています。プロポーションはもちろんよいのですが、可動性もかなりのレベルを実現しており、腰の捻り以外は及第点以上の出来。また、ヒートロッドには、従来の銅線を通すタイプではなく、一つ一つをボールジョイントで繋ぐまったく新しいタイプのものが採用されているのも特徴ですね。色分けもほぼ完璧ですし、組みやすさも考慮されたバランスのよいキットだと思います。
尚、グフVer.2.0のレビューは、「グフ単体」と「他のMSとの比較」の2部構成となっています。

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ザクと比べると、四肢が太くなり迫力のある勇姿となっています。ザクVer.2.0同様、変に脚が長すぎたりせず、バランスのよいプロポーションです。

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頭部は、Ver.1.0では眉間の部分が別パーツ化されていましたが、このVer.2.0では一体化して綺麗な曲線を描いています。ブレードアンテナも大型化して、カッコよいですよ。
首の可動範囲は、後頭部の構造的なものもあり、比較的よく動く方ですね。

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後姿を。やや大型のバックパック等、グフの特徴を後ろからも見てとれます。少しだけザクの面影を感じさせますが、各部の細かいライン等はグフらしさが出ていますね。

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リアスカートには、バズーカ用のマウントが。先行量産型のA型の場合、ヒートロッドやフィンガーバルカンといった固定武装がない分、装備していたのでしょう。バックパックは、特徴的なシルエットを再現しています。スラスターは、いつもの金銀での塗装ですよ。

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コックピットハッチは、もちろん開閉可能。コックピット内部も、側面モニターに至るまでよく再現されています。展開方法は、Ver.1.0と同様、上にクルっと回転させます。

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腰の横方向への動きです。まぁ、そこそこ…ぎりぎり…って感じですかね; そこまで大きく動くわけではありませんが、多少ポージングに活きてくるかな?

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腰の前後のスイングです。仰け反り方向はあまり動きませんが、屈む方向へは結構曲がります。これだけ動けば、様々なポージングで活用できそうです。もちろん立膝にもっ。

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腰、最後は、捻りです。……動くといえるレベルではありませんねorz 構造的にそこまで厳しいという感じはしないのですが、ほとんど動きません;;

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頭部モノアイは、グフVer.2.0においても、きちんと首の動きに合わせて連動可動します。ザクVer.2.0以降、モノアイタイプのキットには全て採用されていますね〜。

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腕がらみの可動です。肩のつけ根は、ザクと同様に斜めの可動軸が設けられています。このあたりのギミックは、ザクVer.2.0とほぼ同じといっていいでしょう。右写真の肘については、可動範囲は写真の通り良好ですが、連動箇所が装甲内側に隠れてしまっているのが残念。一応内部では連動可動しているんですよ。

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ノーマルのマニピュレーターは、いつものように切り離して独立可動出来るようにしています。指の付け根、第2関節(親指除く)が可動します。フィンガーバルカンも各指の付け根に加え、指途中の関節もボールジョイントで稼動するようになっています。

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フロントスカートの拡大。可動支点が随分下に位置していますよね。フロントスカートは、褌と繋がっているのではなく、なんとサイドスカートに取り付けられています。

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サイドスカートは、ザク同様後方へとスライドします。サイドスカートをスライドさせると、ご覧の通りフロントスカートも付いてきますよね。この状態だとかなりフロントスカートを跳ね上げることが出来るので、実質太股の動きを阻害することはほとんどありません。

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膝の可動範囲も非常に良好です。膝内部のフレームは、ユニット化されたような構造になっていて、動力パイプを内臓した伏線が活きるデザインに見えます。膝の装甲は、動きに合わせて上下が独立して連動可動しますよ。

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足首より下は、内部フレームはザクVer.2.0のものをそのまま流用しています。装甲は全て新規パーツとなっています。なので、足首下の可動範囲は、良くも悪くもザクと一緒ですね〜。前後方向はかなり動きますが、横方向は相変らずですorz

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立膝も綺麗に決まります。ザクVer.2.0のように手をつくことが出来ませんが、それでも十分なレベルで膝をつけます。角度の違う2枚の写真を用意していますが、脚の曲がり方、設置感ともに自然なポーズですね。

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内部フレームの詳細に関しては、「作成レポート」を見ていただいた方がよいのですが、ここでもちょこっとだけ。

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右腕、右足の表側の装甲だけ外してみました。内部フレームをこうして見られるのは、MGの醍醐味の一つですね。もちろん、今回見せた腕、脚だけでなく、前進の内部フレームが再現されていますよ。そういえば、昔もメカニックモデルとかありましたっけ。

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拡大ー。ザクと比べると、ユニット化されて各部がよくまとまった感じがします。腕の手首近辺の構造は、ザクと同じポリキャップを使用しているので、手首と肘の間に可動部が存在しますよ。

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このグフVer.2.0は、形式番号の表記こそMS-07Bですが、実はA型とB型のコンパチキットだったりします。A型に換装する場合は、写真の右腕のヒートロッドを取り外した所につけるカバーと、左手用のマニピュレーターを使用します。

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あっという間にA型に換装終了。左手のジョイント部分が共用となっているので、外すのがやや面倒ですが、比較的簡単に換装できます。固定武装を持たないグフって、ちょっと新鮮ですね〜。

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ここからは、付属品の紹介。先ずはシールドです。色分けもきっちりされていて、そのままでも十分な仕上がり。のぞき窓の内側にもモールドが刻まれている細かさです。裏面には、ヒートサーベルをマウント可能です。

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続いてヒートサーベルです。刀身は、珍しいつや消しが施されたクリアーオレンジ成型。これだけ見るとビームサーベルに見えますけど、ちゃんとした実体剣ですよ。

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付属品最後は、ヒートロッドです。芯を使うのではなく、一つ一つをボールジョイントで連結したタイプとなっています。最初はまともに動くのかと不安でしたが、意外にもいい出来です。組み立てもしやすかったですしね。
かなりよく動くので、右写真のようなトグロを巻いた蛇のような形にも出来ちゃいます。

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長さもかなりあります。だいたい23〜4cmくらいあるので、写真のように真直ぐに伸ばすとグフの全長よりも高くなります。ボールジョイントによる連結なので、途中で切り離して長さの調節が簡単に行なえるのもいいですね〜。

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シールドを装備した状態です。シールドマウントは、腕の溝に引っ掛けるタイプなので、やや外れやすい印象はありますが、普通にポージングするだけなら問題はないでしょう。

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マウント基部は回転するようになっているので、腕に装備したまま縦に構えることも出来ます。しかし、もう少しフレキシブルに動いてくれると…嬉しいんですけどね;

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のぞき窓は一応機能?しますよ。しかし、この小さな穴からの視界では、果たして実用性があるのかどうか…。

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B型固定武装の一つ、フィンガーバルカンです。Ver.1.0でも5指が独立可動するようになっていましたが、そこから指の関節までも動けるように進化しています。

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肩の引き出し機構と、広い可動範囲によって、両手で構える?ポーズも取れます。バルカンマズルは、そのままだと青の成型色なので、ここだけはグレーなりガンメタ等で塗装すると良いですね。

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支える右手も、中指〜小指までを切り離すことで、より自然に手を添えることが出来ます。また、こういったポーズの時に、シールドが動きに干渉しやすいので、ジョイント部分の一工夫が欲しかったです。

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開脚範囲もかなり広いので、大胆なポージングが可能。ただ、腰の捻りが出来ると、もっと動きを加えていけるので、その点はほんとに残念ですね〜。

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続いてヒートサーベルを。クリアーパーツですが、表面をつや消し状態にすることで、反対側が透けずに灼熱した刀身を再現しています。Ver.1.0のようなただのクリアーオレンジだと、ビーム兵器のようになってしまいますからね。

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かなり大きめの刀身で、非常に迫力があります。保持は……残念ながら今ひとつ;; ザクのヒートホークがかなり良かっただけに、長さとABS樹脂の重さ(しかも刃先の方が重いので重心が先端より)もあるので、惜しいです。

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グリップ部分には、手の凸部用の穴が片側2箇所、計4箇所あいていますので、お好きな位置で持たせることが出来ます。ただ、グリップエンドよりの穴は、シールドマウントにも使用するので、ヘタリを考慮すると柄側を使用した方がいいかもしれません。

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左手がああいう状態なので、基本的に右手での肩手持ちとなります。ただ、可動範囲的には両手持ちも可能と思われますので、A型をチョイスした場合には両手の方がより大剣を振るう雰囲気が出るんじゃないでしょうか。

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開脚範囲は、先ほども広いと書きましたが、股関節自体ザクとほぼ共通となってる分写真のようにかなり開くことが出来ます。足首の可動範囲が、それにまったくついていけていないのも変わりませんが、ポージングの幅は広がりますね。

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ザクよりも四肢が太くなってるので、一つ一つのポーズに迫力があります。体を大きく見せるようなポーズをとることで、迫力も倍増しますよ。

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B型の場合ヒートサーベルは右手にしかもてない為、ポーズの方向性が限られてしまうのがちょっと残念。まぁ、こればかりは仕方ありませんが;

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最後は、お待ちかねヒートロッドです。写真の状態は、最大長の状態となります。Ver.1.0のときよりも長くなってるような感じがしますね。設定では17.5mということになっていますが、明らかにそれよりも長く作られています。

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こちらの写真の状態で、大体17.5mくらいの長さです。最大にするとあまりにも長すぎるので、手元の方が重さでヘタりやすいです。これくらいの長さだと丁度いろんな形態をとらせやすいですよ。

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この新しいタイプのヒートロッドは、思ってた以上に柔軟に動いてくれます。ただ、一つ一つのパーツを綺麗な曲線を描くように角度を揃えていくのが…ちょ〜〜〜っと大変ですけどね;

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最大長の状態でも、ご覧の通り水平状態を維持することが出来ますが、かなり動きに制限が出てきます。ヒートロッドの自重で手元近辺がヘタることのないよう、描く曲線をきつめにしてやるのがコツです。

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角度を見間違うと…新体操のリボンのようにも見えてしまうのが欠点orz まぁ、そのあたりはせっかく手軽に長さ調整出来るので、好みの長さでいろいろなポーズをつけて楽しみましょう。

「グフ単体」はここまでです。引き続き「他のMSとの比較」をご覧ください。
    

            

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