レジスタンス”リガ・ミリティア ”が開発した量産型MS。コア・ファイター、トップ・リム(上半身)、ボトム・リム(下半身)の3形態に分離変形が可能で、様々な形での運用が可能なよう設計されている。数少ないパイロットの生存率を高めるため、機体破損をパーツ交換という手段で即時戦闘復帰が可能なようにするために、このような複雑な変形合体機構を有している。また、Vガンダムの特徴ともなっているミノフスキー・フライト推進機関は、他の部位と比べて量産性が低い(高コスト)こともパイロットの生存率と合わせてコア・ファイターの帰還率を高める理由の一つと言える。
主武装は、ビームピストルをコアにもつビームライフル、前腕内部に格納されたビームサーベル、頭部に内臓されたバルカン、肘に発振器があるビームシールドとなっている。量産機故に機体バリエーションもいくつか存在し、頭部の形状の異なる(索敵、通信性能を向上)Vガンダムヘキサ、オプション装備と合体したVダッシュガンダムが確認されている。
製作は年が明けてからとなりましたが、2009年の年末MGである”Vガンダム Ver.Ka ”です。2007、2008年とガンダムUCの機体がVer.Kaとして発売されてきましたが、2009年はVer.Kaだけ引継ぎ機体はなんとVガンダムでした。個人的にはあまり思い入れのある機体ではなかったりします(オンエアで観てないので;)けど、複雑な変形合体機構と可動性をこのサイズで手の差し替えを除き再現、両立出来たのは正直にすごいと思います。ただ……保持力、各部強度(特にこちら)を犠牲にしていますが_/ ̄|○ 変形、合体機構を持つ15m級MSを1/100で立体化する上では、プラスチックというマテリアルには限界があるのかもしれません; と言うわけで、破損しやすい箇所についてもレビューしていきたいと思います。
尚、Vガンダムのレビューは、「各パーツ形態編」と「MS形態編」の2部構成となっています。
※ 総評(ページ最下部)に破損箇所と修復方法の画像と説明を追加いたしました。
各パーツ形態の紹介ということで、コア・ファイターからレビューしましょうか。このキットでは、頭部を組替える類のコンパチではなく、2機分のコア・ファイターのパーツが含まれています。違う頭部のコア・ファイターをそれぞれ組み立てられるため、Vガンダム、ヘキサのどちらも手軽に楽しめます。
コックピット内部は、この大きさであっても結構細かく再現されています。ただ、残念ながらハッチの開閉は出来ません。
ランディングギアは、前後を一体化したものが付属。成型色も無色クリアーなので、ガンダムVer.2.0と同じタイプですね。
飛行状態を再現するために、アクションベース用の専用支柱も付属します。ガンダムVer.2.0(着陸脚が付属)、ガンタンク(スタンドが付属)両方の要素を持っているということになるかな。
コア・ファイターのフォルムは、変形機構を実現しつつ見事に立体化されています。ハッチが開かないという以外は文句はないですね〜。また、MS時の肩にあたる部分のダクトは、青(TV版)と白(Ver.Ka版)の2種が付属。
続いてトップ・リムことハンガーです。コア・ファイターとドッキング前の状態となります。なんとこのハンガーとブーツには、搭載状態も再現出来るようになっています。
コア・ファイターと合体することで、トップファイターとなります。
こちらのプロポーションも非常に優秀です。トップリムでは、手を専用のものに差し替えてスタンドアタッチメントを取り付ける以外は全て変形可能です。
写真ではビームライフル装備の標準的な状態ですが、そういえばこの状態でもビームシールドやサーベルを展開していたような…。
続いてボトム・リムことブーツです。コア・ファイターと合体していないと、なんか干物のように開かれた部分がむき出しです; こちらも格納状態を再現可能です。
コア・ファイターと合体してボトムファイターの完成。トップファイターではVガンダムのコア・ファイターを使用しましたので、今回はヘキサと合わせました。
ボトムファイター状態もスタイルは良好。股関節の改修のおかげで、脚が垂れ下がるようなこともありませんよ。
トップファイターとボトムファイターを並べて飾ると、雰囲気がよくでますね。
アクションベースが2つ必要(正確にはアームが2本)になりますが、この形態で飾るなら是非とも欲しいところです。
ここからは、各パーツの変形機構を確認していきます。先ずは、コア・ファイター(ヘキサにがんばってもらいます)から。先ずは右写真のように主翼を畳みます。畳む際は、一旦主翼を前方にずらしてからでないとロック用の爪を破損しますので注意。
続いて頭部を引き出します。引き出し方は、裏面のエアインテーク部分を押し込むようにするとやりやすいです。押し込んだあとは、命一杯引き上げてカチッとロックさせます。
続いて機首の変形。機首は、コックピット部を胴体内に収納して、機首を折り曲げてやると黒い部分が開き赤いMS用の装甲が露出します。
あとは、機首部分を下側へと折り曲げていきます。
最後に、尾翼を下ろしユニットごと背中まで倒して、ノズルを開いてやれば変形終了です。
これで、コア・ファイターからMS時の形態へと変形しました。
お次はハンガーの変形です。先ずは、ビームライフルを取り外しちゃいましょう。
続いて、ショルダーアーマーを向かって右側の状態を左側の状態へと変形させます。
少々複雑な変形となっているのが腕です。肘から伸びるカバーとビームシールド発生器を動かします。
↑の状態を横から見た状態です。前腕内部に収納された手首を前方へとスライドさせ、空いたスペースにビームシールド発生器を収める形で変形させます。
あとは手をMS用のものに交換させます。写真奥側がトップ・リム形態用ですね。
最後に、後側に畳まれたフロントスカートを前方へ移動させて…(写真は下側から見た状態です)
リアスカートも同様に動かせば、MS形態への変形が完了です。
ハンガーのMS形態。胸部が空洞でフロント、リアスカートが付いた一風変わった形状です。
〆はブーツを変形させましょう。他と比べると幾分楽かな?
先ずは開いた股関節を閉じて、左右双方にある爪を合わせてロックさせます。股関節の分割構造は、まるでZガンダムのようです。
股関節を閉じたら褌部分を下ろします。この部位も一応ロック機構の一部(お情け程度ですが)を担っています。
続いて、脹脛から伸びる尾翼を押し込んで、膝、脹脛の開いた装甲を閉じます。この閉じる行為によって、膝内部の関節が連動可動してMS時のポジションへと中で切り替わるスグレモノです。逆にMS時からボトム・リムへと変形させる場合は、膝をぐっと押し込むことで、膝、脹脛の装甲が開きますよ。
足先も閉じた状態を右側のように開いてやります。
脚部の変形が終了したら、サイドスカートを展開してMS時のポジションへと移動させます。
最後にドッキング用のガイドパーツを引き起こせば、ブーツの変形終了です。
ボトム・リムのMS形態です。まぁ、まんま腰から下なのですが、フロントスカートとリアスカートがないのがちょっと新鮮。
あとはMS形態に変形させた各パーツを合わせるだけとなります。
ハンガーとブーツは、2箇所のピンによって固定されます。
コア・ファイターは、両肩内側、ブーツから伸びるガイドによって固定。合体後は各部位がしっかりとロックされ、動かしているうちに外れるようなこともありません。この変形、合体に関しては複雑ですが非常に出来がいいですね。
これでVガンダムの完成となりましたー。脚長、小顔のカトキ氏らしいデザインです。
「各パーツ形態編」はここまでです。引き続き「MS形態編」をご覧ください。