RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 [ GUNDAM Mk-II TITANS ] 完成レビュー

2012.11.23 | author: | ETCETERA | 開発計画
RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

ティターンズのジム・クゥエルに代わる旗機として、一年戦争で活躍したガンダムをベースに開発された機体。ジオン残党狩りを目的としたティターンズの言動に正当性を持たせる為にも、ガンダムの名を冠した(ガンダムヘッドのついた)MSは好都合であり、権力の象徴として純粋な連邦技術のみで建造された。最大の特徴は、これ以降のMSの基礎とも言うべきムーバブルフレームをはじめて本格採用した点である。従来のハコモノ(モノコック)構造とは違い、装甲と内部フレームを分けることにより可動範囲は飛躍的に向上し、より人に近い動きが可能になった。さらに後、複雑な可変MSの発展へも大きく貢献することとなる。しかしながら、装甲材には開発の遅れから旧素材を使う等、あくまで次への”繋ぎ”でしかなかった面もある。ティターンズカラーに染まった外観から「黒いガンダム」とも呼ばれた。
ティターンズのフラッグシップとして象徴となるはずだったガンダムMk-IIだが、テスト中に反ティターンズ組織エゥーゴに奪われ、ティターンズは皮肉にも自らが作り上げた機体に当面大きな打撃を受けることとなる。

こちらも完成からちょっと経ちましたが、ようやくの公開となります。”RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様の完成レビュー”です。これまでのRGは、初代ガンダム、ガンダムSEEDからの立体化が続いていましたが、ここにきていよいよZガンダムからの立体化がスタートしました。その第一弾がガンダムMk-IIで、アドバンスドMSジョイントの多色化や、組み立て順序のリアル化といった、新しい要素もいろいろ試みられていますので、RGを作り慣れた人でも新鮮さを感じる一面があるのは嬉しいですね。肝心のキットの仕上がりは、精密感の高さと可動性の優秀さが両立されていて、トータルで安定したクオリティを維持しています。ティターンズ仕様には、試作用をイメージしたボーナスパーツも用意されていますから、同時発売(実際はトラブルにより発売時期に多少ズレがありました)のエゥーゴ仕様と並べても、単なる色違いではない差異を演出することが可能になっていて、マニア心をくすぐりますなー。では、完成レビューの方をじっくりご覧くださいませ。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

全身を前後から。プロポーションはよくまとまっていると思います。MG Ver.2.0では、全体的な可動範囲や脚部の連動ギミックは素晴らしかったものの、脹脛あたりのラインが単調でストレートすぎたのがマイナスでしたが、このRG版では筋肉を彷彿とさせるパネルラインと相まって、より自然な仕上がりになっています。

ちなみに、今回の”MGフルアーマーユニコーン Ver.Ka ”で使用した塗料は、以下8色(クリアー含め10色)です。
ガンダムマーカー  : ゴールド、メッキシルバー、メタリックレッド、グレー、メカグレー
ガイアカラー    : スターブライトシルバー、スターブライトアイアン
Mr.カラー     : つや消しブラック、スーパークリアーつや消し
Mr.カラーGX    : スーパークリアーIII


RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

首の可動範囲は、ギリギリ及第点ですかね…。もう少し上限方向にしっかり動いてくれると、ポージングの際の目線確保がだいぶ楽になるのですが; ただ、どのみちバルカンポッドをつけてしまうと、動きはさらに制限されてくるため構造的に致し方ないのかもしれません;

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

このサイズですが、コックピットハッチはもちろん開閉可能。外からは確認しづらいですが、腹部コックピットは脱出ポッドとしてのディティール、色分けもしっかりされています。バックパックも、スラスター周り、エネルギーチューブ(メッシュパイプ)と細かい部分までよく再現されています。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

腕の可動は、本当に優秀ですね。肩、肘周りは、複数の可動ポイントと広い可動範囲により、より自然な動きが可能です。さらに、肘に関しては装甲の連動可動もあり、ギミック的な要素も充実しております。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

腰周りは、もう少し動いてくれるとよかったですな……。前後方向はまだしも、左右への回転方向がほとんど動かないので、ポージングの要となる腰の捻りが出来ません。ここは、MGのVer.2.0でもダメだったポイント(後にパーツの形状変更がなされました)なので、少々キツイ言い方をすれば「7年前から進歩がない」ってことです。腰の回転ってそんなに重要度低いですかね?

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

股関節周りは、十分すぎるほどよく動いてくれます。そのままの状態でもよく動きますが、スライドギミックも引き続き内蔵されているので、さらに太腿の可動範囲を広げることが可能。派手なポージングも思いのままですよ。各アーマーのダクトディティールなどの色分けもデフォでされていますし、ストレートに組んでも見栄えのよい腰部に仕上がります。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

脚周りの可動です。膝の動きは、これまでのRGと同じくとてもよく出来ています。可動範囲、連動ギミックともに優秀で、MGなどと比べても見劣りはまったくしません。足首に関しては、取り込み時に写真のデータが壊れてしまったので1枚だけに……スミマセン;; 横方向は、写真の通りまぁ及第点といったところ。前後方向は、足首の関節、つま先の可動箇所がうまく機能してくれます。ギミック面では、アクチュエーターギミックだけでなく、足首の前後方向の動きに合わせて、足首のフレームが上下に連動可動するようになっており、これにより脛の外装が連動可動するわけです。似たギミックは、従来のアドバンスドMSジョイントにも採用されていますけど、フレームの一部も上下に連動スライドするのは、このMk-IIのフレームが初となります。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

優秀な可動性能のおかげで、立膝もご覧のとおり自然な状態でとれます。立膝をつく場合は、股関節のポジションを下にスライドするのをお忘れなく。ちなみにこれまで作ってきたキットとしては、MGザクVer.2.0が一番自然な立膝が出来ましたねー。あれから結構経ちますけど、量産型ザクを超えるキットはなかなかあらわれませんな(^^;

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

ここからは付属品のご紹介。まずはビームライフルから。センサーサイトは展開収納を再現、フォアグリップ可動、カートリッジは着脱可能になっています。今ではビームライフルのカートリッジ化は珍しくありませんが、放映順でいうとこのガンダムMk-IIのライフルが初だったかな。あれ?デザインレイアウトが……なんとなくレイズナーのそれによく似てる??

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

ハイパーバズーカです。通常弾と散弾を撃つことが出来るようで、映画版だとアッシマーとの戦闘で使われたのが印象深いかも。カートリッジは予備が1つ付いていて、腰のサイドアーマーへの固定が可能です。グリップはスイング出来るので、手首や腕に負担をかけずに自然な体勢で持たせることが出来ます。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

専用シールドです。伸縮式で、携帯状態と使用状態を設定通りに再現でき、スライドギミックは非常にスムーズです。MGガンダムMk-II(初代)と比べると雲泥の差ですよ(^^; シールド裏には、ビームライフルのエネパックを2つ、ミサイルランチャー(劇場版仕様)を1つ装備可能です。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

その他付属品です。頭部バルカンポッド、差し替え用の固定手4種、サーベル刃(1/100と同じSB-1なので短く加工済み)、アクションベース2用のジョイントアタッチメントが、主要兵装以外に付いています。また、ティターンズ仕様だけには、試作機用のボーナスパーツ(肩、脹脛、胸部エアインテーク)が付いているので、通常パーツと選択式で組み立てます。今回は試作機用パーツを使用したため、写真(右下)の通常パーツが余りました。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

一通りの紹介が終わったところで、ここからはいろいろなポージングをさせてみたいと思います。まずはビームライフルとシールドを使ったポージングを〜。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

ライフルを構えるポージングは、片手、両手、シールドとの併用と、広い可動性のおかげで楽にとることが出来ます。ライフルの保持も、可動手を使っていますがポロリもなく意外と保持力高めのようです。ただ、バルカンポッドを装備した場合は、取り付け位置がやや上になっているショルダーアーマーと干渉しやすくなるため、頭部の横方向の動きに制限がかかりやすいのが難点です。外付けのヘッドバルカンはMk-IIの外見的特徴の一つですから、積極的に付けてポージングをさせたいところなのですけど、視線が限定される(首が横にふれないため)のが悩ましところですorz あと塗装をしている場合は、塗膜を傷つけやすいため要注意ですよ。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

フライングポーズを前後から。写真1枚目からは、胸部エアインテークとショルダーアーマーの試作機用ボーナスパーツが確認出来ます。普段のポージングからは、肩の上面はなかなか見え難いですからね。そして2枚目では、脹脛側面のボーナスパーツのノズルや、足裏のディティールも見て取れます。何気ない2枚ですが、思いの外見所ありますね。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

ハイパーバズーカを装備した状態。グリップの前後スイングのおかげで、持たせるのがかなり楽です。バズーカ系は、とりあえず持たせるのに一苦労なキットが非常に多いので、この点は何気に嬉しいですな。またショルダーアーマーとの相性もよく、バズーカ側の肩当て用デザイン(凹んだ形状)の実用性が高いため、予想以上のホールド性能を発揮してくれます。
それと、これはビームライフルにもいえることですが、保持用のピンは右手持ちしか想定されてないため、本来は写真のような左手に武器を持たせるのは厳しかったりします。ですが、可動手の素の保持力が意外と高かったため、ピンの恩恵なしでもしっかりと持たせることが出来ました。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様 RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

武装最後はビームサーベルです。ビームサーベルにも保持用のピンがあるので、可動手を使っていても長いビーム刃のサーベルをしっかりと持つことが可能です。写真の状態は、少し短くカットして先端を加工していますが、元の長さの状態だとしても保持には問題ないと思われます。また、ショルダーアーマーや肩付け根の動きが悪い場合は、サーベルを振り回すようなポージングをさせたときに、どうしても動きに不自然さが出てくるのですが、このRG Mk-IIでは振りかぶるようなポージングなどもとても綺麗に決まります。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

仕上げは、クリックすると大きくなる写真をいくつかー。どの武装を持たせて状態でもそうでしたが、作成中に把握した可動域の広さをポージングで実感でき、動かしていてストレスなく弄れるキットでしたので、撮影も非常に楽に進めることが出来ました。ポロリの多いキットだとそれはもうフラストレーションたまりまくりですからw ザックリとポージングさせてもそれなりにカッコよく見えてしまうのは、素の可動性やスタイルが良いからなのでしょうねー。

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様

以上、”RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II ティターンズ仕様”のレビューでした。最後まで閲覧いただき、ありがとうございましたー_(._.)_

総評です。RGシリーズのキットだけあって、どのポイントにおいても高い完成度を実現しています。プロポーション、ギミックに関しては、好みの範囲で気になる点はあるものの、総じてとても良い出来だったと思います。スタイルは、四肢の長さのバランスもよく、ボリュームを持たせつつ自然な怒り肩になるよう位置取りされたショルダーアーマーにより、上半身の存在感もしっかりとあり非常にカッコイイです。ギミックは、もう言わなくても…というくらい1/144というサイズに凝縮されていますね。可動性と色分けについても、概ね問題はないのですが、それぞれ少しだけ気になった部分があったのでマイナスしています。ユーザーへの配慮としては、パーツは小さいものの組み立てやすく、保持力全般の高さがプラスになっています。オマケ要素は、武装の豊富さもですが、何より試作機用ボーナスパーツの付属がポイント高いですねっ。
マイナス点は、MGから進歩のない腰の可動域の狭さが一番ですな;; 首も気になるところですけど、構造的な厳しさもありますから。あと、アドバンスドMSジョイントのマテリアルごとの色分けですが、たしかに色分けがうまくいっているところがほとんどなんですけど、可動手がちょっとヒドイかも(^^; 人差し指から小指は、関節の途中から色が変わるので、かなり違和感がありますorz 手だけは、成型色を統一してくれていると嬉しいですな;
ガンダムMk-IIは、MGのVer.2.0化から年数が経っていますが、ダウンサイジングをしながらもしっかりとクオリティアップがなされているのはさすが(追加点+5かな)です。RG Zガンダムもちょうど発売されたことですし(このレビューの公開日がまさに発売日Σ)、並べて飾るにはエゥーゴ仕様も含めてちょーオススメなキットです! Zファンはもちろんのことですけど、Zガンダムを知らない人にも作品を知るキッカケとして、作ってみてはいかがでしょうか?
    

RG ZGMF-X20A ストライクフリーダム   RG MSZ-006 Zガンダム   RG ZGMF-X10A フリーダム   RG RX-78-2 ガンダム   MSZ-006 Zガンダム Ver.2.0

            

ETCETERA | 開発計画 | HOME |