MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW [ GUNDAM EPYON ] 完成レビュー(MS形態編)

2011.08.12 | author: | MASTER GRADE | 開発計画
MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EWMG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン Endless Waltz版

地球に降下した5機の”ガンダム ”を元に、ルクセンブルクの古城地下にて開発された機体。トレーズ・クシュリナーダが、「戦う姿勢こそが人類の成長を促す」という考えのもと、自らの信念を体現したMSであり、それをなし得る唯一のガンダムである。最大の特徴は、ウイングゼロに搭載されている”ゼロシステム ”と同等のコックピットインターフェースを備えていること。ゼロシステムとは、戦場のあらゆる情報を精査、処理し、最良の選択肢をパイロットに提示、実行させるシステムである。勝つための最良の選択であれば、搭乗者を含めたいかなる犠牲を払うことも厭わない。それ故、システムに魅せられるのではなく、提示された未来(選択肢)の中から自ら選ぶことの出来る強い精神力をもったパイロットでなければ、乗りこなすことは到底出来ない。システムの見せる、非道で人間性の感じられない”無意味な勝利 ”を跳ね除け、”敗者とならなければならない機体 ”である。
機体兵装は、騎士道精神を重んずるトレーズにより、ビームソードとシールド(ヒートロッド装備)のみという決闘用の兵器として完成されている。射撃兵器の一切を持たないため、純粋な兵器としては非常に偏った性能と言わざるを得ない。しかし、機体性能はウイングゼロと同等の能力を有しており、最強のガンダムの1つであることには間違いない。

5機のガンダムが先ずリリースされるかと思いきや、サンドロック、ヘビーアームズよりも早く立体化した、まさかのエピオンです。OVAエンドレスワルツには登場しない機体(外伝書籍には登場?)ですが、カトキ氏のリファインのもと”EW仕様 ”としてキット化されています。それに伴い、プロポーションというか四肢のバランスは、かなり小顔脚長化されていますので、TVシリーズの印象もありますから賛否両論ありそうなスタイルですね; ただ、見慣れると結構カッコイイので、そう悪くないかなーとも思います。
機体の形式番号の通り、5機のガンダムとは違うガンダムです。なのでランナータグには、XXXGフレームと付いた共通ランナーは含まれていませんが、パーツはかなり共用されているようなので、”ガンダムを元にして作られているという ”という設定を感じさせるところが心憎いですねー。可変機構もしっかり再現され、MGならでの新解釈も追加されていますから、そのあたりを含めじっくりレビューして参りまーす。
今回のレビューは、「MS形態編」と「MA形態編」の2編構成での紹介となります、最後までじっくりお楽しみくださいませ〜。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

相変わらずの独特のバランス(小顔脚長)ですねぇ(^^; このガンダムWシリーズの共通点とも言うべき部分なのですが、今回のエピオンは脚部が長いだけでなく”太い ”ので、より顕著に見えます。ただしトータル的には、巨大なウイングのデザイン(下にいくほど細くなる)により、破綻するギリギリのところで釣り合いが取れています。”絶妙のバランス ”と絶賛するか、”無理やりのバランス ”と捉えてしまうかは、人それぞれでしょう。自分は…んー…どちらにも見えるので、中間ですかねw クリックすると特大サイズになりますよー。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

顔立ちは、比較的元のデザインを意識したものになっていますね。なかなかの悪役顔でステキです。首の可動はというと、見上げる動きはかなりのものですが、顎を引く動きは相変わらず苦手ですね; 少々首が寸詰まりにも見えるので、2mmくらい延長してやるといいかも。あと、見上げるとポリキャップ丸出しはどうかと…(^^;

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

肘の可動性は思ったほどよくはありません。腕に付いたクローが干渉するかと思いきや、巨大化されたショルダーアーマーが干渉しています; 肩は大きく引き出せるので、斬撃ポーズには有効に使えそうですが…この肩の保持力がよくありません; レビューの進捗でも書いたとおり、怒り肩を保持するのに一苦労なのですよorz 右肩はまだいいですが、左肩ははっきりいって使い物にならない(理由は後ほど実際のポージングの写真とともに)ですね。関節を補強し難い状態(今回は一応盛って補強してみました)なので、いっそのこと固定して強制的に怒り肩に…?

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

コックピットハッチは開閉可能…なのですが…ちょっと簡素すぎやしませんか?(^^; 劇中では、黄色い部分(このMGだとハッチになってる部分)が上内部へと入り込み、別途ハッチが下側に開く感じでしたから、ちょっとこれは手抜き過ぎるでしょうorz

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

腰の可動は慰め程度にしか動きません; おかげでウイングの重さで仰け反る心配はあまりないですが、これはちょっと酷いかなー;

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

そのウイングは、MGお馴染みのオリジナルギミックとして、展開して面積を増やすことが可能です。羽先を引っ張ることで2箇所が連動可動するようになっています。こちらは、内部構造もシンプルな作りで連動可動を再現しているので、ウイングTVのような複雑怪奇?なパーツ構成にはなっておらず、好感が持てますね。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

開脚率、膝の可動性能は十分なものといえるでしょう。エピオンの膝の場合、外装の連動ギミックがないので、見た目の動きとしては少々地味ですが、フレームにおいては太腿にスライドギミックが内臓されていますよ。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

足首は前後は優秀ですが…横方向が曲がっているかどうか分からないほどの棒立ちです(^^; 一応2重関節化はされていますが、如何せんパーツ形状が悪いのと、可動するためのクリアランスが十分じゃないので、曲がるわけがありません。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

今回のエピオンでショックだったことが2つあります。1つは肩の保持力の無さ、もう一つはこの立て膝…と呼べるものじゃないな…; 膝上、膝下の長さのバランスが悪く、フロントアーマーがあまり動かず膝が上がらないので、ご覧のような惨憺たる有様になってしまいます。エピオンは、劇中でも立て膝をついた印象的なシーンがあるだけに、これは残念ですね;;

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

付属品の紹介です。先ずはビームソード関連から。ビームソードは、本体とエネルギーサプライヤーから構成されていて、有線によりエネルギー供給をしながらビーム刃を形成しています。まーそれだけビームが高出力だよってことなんでしょうね。それに伴い、銅線とジョイントもセットになっています。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

シールド+ヒートロッドです。ヒートロッドは、それぞれの関節部を押し込むことでまっすぐ伸びた状態でホールドでき、引き出すことで写真右側のようにかなり柔軟に曲がるようになっています。ただし、曲げた状態での姿勢維持をするには保持力が足りていませんorz あと関節を押し込んだ状態で無理に曲げようとすると、構造的にポキっと簡単に逝きますので十分気をつけましょう;

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

あとは、新しいガンダムW系MGとしてはお馴染みの差し替え用の指各種、アクションベース1用のジョイントアタッチメント2種となります。差し替えよう指は、従来と同じなのでこれといった目新しさはありません。ジョイントアタッチメントは、MS用、MA用がそれぞれ付属しています。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

では、武装を取り付けた状態でいろいろポージングをさせてみます。まぁ武装といっても、ビームソードとシールド+ヒートロッドしか付属してないわけですが(^^; こちらの写真は大きいサイズでご用意してます。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

ポージングさせてみて、思ったというか…気づいたのは、ジョイントアタッチメントが機能してないことっ! ダブルオーライザーに続きまたかと思いましたが、ダブルオーライザーは自重の重さがあるので多少は仕方のない面がありますけど、このエピオンはそこまで重量バランスが悪いというわけではないので、単純に調整ミスでしょう。ディスプレイ中に落下すること4回_/ ̄|○ あまりにひどかったので、撮影作業を中断して補修しました; 関節が緩いのも問題ですが、アタッチメントくらいは調整して出荷してくださいよ、バンダイさん;

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

飛翔するようなポーズは、首の可動範囲の広さのおかげもあり、かなり様になったポージング可能です。加えて、ビームサーベル、ヒートロッドという両手に長い得物を持っているので、見た目のバランスもいいですね〜。面積の広がったウイングの迫力も加わり、非常にダイナミックな飛行シーンが再現出来ます。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

ヒートロッドを意識したポージングをー。今回のエピオンは、ポージングに際して両腕とも非常に癖のあるキットです; 右腕は、エネルギーチューブがかなり芯のしっかりした銅線が使われているので、腕の動きに合わせたチューブの形作りに少々骨が折れます; 一方の左腕は、”腕周りの可動について ”でも書いた通り、ヒートロッドが足を引っ張ります。ヒートロッドの動かし方次第では、重心がかなり外側に持っていかれるため肩がヘタってしまいますし、ヒートロッド自体のポージングにも気を配らないと、でれーんと垂れ下がりますから結構ストレスたまりますね(^^;

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

キットとしては、ユーザーの配慮に非常に欠ける内容なのが残念ですけど、エピオンらしい存在感を感じさせるポージングも出来るのですから、勿体無いですね…。写真2枚は、どちらも大きいサイズで掲載しています。

MG 1/100 OZ-13MS ガンダムエピオン EW

なんか足を引っ張りまくってるヒートロッドですが、写真のように有機的な動きが再現出来る点は素晴らしいですねー。保持力、ポージングの扱いやすさが、もう少ししっかりしていれば…残念です; 以上、MS形態のレビューでしたっ。

「MS形態編」はここまでです。引き続き「MA形態編」をご覧くださいませ。
    

            

MASTER GRADE | 開発計画 | HOME |