MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEW [ GUNDAM DEATHSCYTHE HELL ] 完成レビュー

2011.04.19 | author: | MASTER GRADE | 開発計画
MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEWMG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘル Endless Waltz版

ウイングゼロの開発者の一人、プロフェッサーGの手により作られた漆黒のガンダム。デスサイズ(アーリータイプ)のステルス性能を含めた各種能力を強化した機体であり、新たに追加されたアクティブクロークにより中でも防御能力は格段に向上している。アクティブクロークは、一見すると蝙蝠の翼のような容姿であるが、機体を覆ったり、左右の翼を上方に展開が可能であったりと、いくつかの形態をとることが可能。防御機能だけでなく、大気圏内での機動性向上のため翼の役割も果たす。
武器は、ビームシザース(ビームサイズ)とヘッドバルカンのみというシンプルな構成で、近接戦闘に特化したものではあるが、本機が単純な近接戦機ではないことは、特異な外観、他のガンダムにはない高いステルス性能からも明白である。また他のガンダムと同様に、ウイングゼロをオリジナルとした共通の機体フレームから設計されている。パイロットは、デュオ・マックスウェル。

アーリータイプを飛ばしての製作となりましたが、デスサイズヘルEWのレビューです。そういえば、今はデスサイズヘルEWとしてTV版と区別していますが、昔は”デスサイズヘルカスタム ”とかって各機カスタム付けで呼ばれてましたね…。見た目のインパクトは、ウイングゼロにも引けをとらないデザインで、今回のMGではそれを忠実に立体化していると思います。ただ忠実すぎるあまり、小顔脚長が際立ってしまっているのがなんともー; もちろんそういったカトキデザインが好きな人には、たまらない出来なのではないでしょうか? アーリータイプで問題だった膝の連動可動についても改善されているようですし、デスサイズEWからの改良点もあるようです。ただ残念ながらデスサイズEWは未製作未入手なので、手元による詳しい比較が出来ないのが惜しまれます; これらについては、アーリータイプの製作時に改めて比較してみます。
それでは、デスサイズヘルEWのレビュー、最後までお楽しみくださいっ。

MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEW

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いつものように機体本体から紹介していきます。ただ、普段なら縦画像2枚が横並び…なんですけど…今回のデスサイズヘルEWは、アクティブクロークが全長(16cm強)の2倍以上(38cm強+α)あるという状態なので、多きい横画像2枚にさせていただきました; これだけでも他の機体にはそうそうない特徴ですねw

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バストアップ3枚。かなりの小顔ですが、色分け、ディティール、スタイルとどれをとっても素晴らしい出来です。首も2重関節化が上手く効いているようで、顎を引く、見上げるとバランスよく動いてくれます。

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腕周りの可動です。肘、肩ともに機体形状の影響をモロに受けていて、可動域にそれらに伴う制約がかかっています。特に肩は、結構引き出せてしまいますが、一定以上は軸を緩ませながら引き出すことになるので、脱臼に注意しましょう(^^; 手首の関節に関しては、何故か動く方向が限定されていて…写真上段右のように下側にはよく動いてくれます。これはビームサイズを持つときに重宝すると思われますが、上方向に動いてくれても重宝すると思うんだけどなーorz

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コックピットハッチの開閉はもちろん可能なのですが…随分とシンプルですねー。設定通りの開き方だとしても、本来であれば内部ハッチもあるはずですから、シンプルな分そういう再現性があると、ユーザーとしては嬉しいんだけどな…(^^;

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腰周りの可動です。背中にこれだけ巨大なアクティブクロークがある状態ですが、回転方向はご覧のとおり予想外の可動域を実現しています。ただ、左右方向の可動はほぼ死んでいますし、前後方向も写真下段の有様です。ただし前後左右の可動に関しては、アクティブクロークの重量がかなりのものなので、あまり広すぎるとヘタレやすくなるから危険ですね。キット素組み状態でも、完成後は既に重量に負けてエビゾリになりやすい状態なので、仰け反り防止のロック機構が欲しかったなー。

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上半身最後は、アクティブクロークについてです。旧1/100では、クローズド状態の再現のために片翼に1箇所ずつ可動箇所が設けられていました。しかしMGでは、引き出し機構に変更された上に片翼2箇所ずつに変更されています。そのため引き出すと、全幅は写真のようにさらに伸びることになるわけです;

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上から順に通常状態、引き出した状態、引き出した状態(前)、引き出した上で跳ね上げた状態、となります。これだけ横幅のあるガンダムは、そうはありませんね; また4段目の写真のように上方に跳ね上げることで、TV版を彷彿とさせる姿もとれます。
加えて、今回の写真では紹介していませんが、中央よりの引き出し関節にも前後の可動軸(主に後側)が設けられているので、かなり表情豊かな動きを見せてくれますよ。

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開脚は、十分開く方でしょう。股関節の構造的には180度開くことも可能ですが、例によって例の如くサイドスカートが邪魔をします; 膝に関しては170度ほど。180度が当たり前になりつつある昨今のMGとしては、少々狭いかも。ただ実用性としては、これだけ動けば十分ですけどね。膝装甲は、膝の動きに合わせてきちんと連動可動してくれますよ。
ただし、膝左側面にダボ穴が外側にまで貫通してしまっている箇所があります。写真では塞いだ状態となりますが、修正前の状態、修正方法などはこちらにて別途紹介していますので、よろしければどうぞ〜。

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最後は足首周りを。横方向は2重関節であるにも関わらず、あまり良好な可動域とはいえませんorz 前後方向は、ギリギリ及第点かなーというよくある可動域ですね。おっと、写真では動かしていませんが、実際は足の甲自体もつま先が伸びる方向に可動してくれます。またつま先のスパイク部分についても、わずかですが前後に動きますよ。

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お馴染み立膝コーナー。機体外観的に立膝はキツイかなーと思ったのですが、出来ちゃいました(^^; 絵的なものもあり写真(上段、中段)ではクロークを半閉じにしていますけど、開いた状態でも倒れることなく立膝が可能です。しかし右方向からのアングルでは、膝のスパイクが大きいので少々不自然な感じにも見えますな; 見る角度を選んでしまうのは残念ですけど、クロークのおかげで目新しい立膝を楽しめましたー。

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機体については一通り紹介してきましたので、付属品を見ていきましょう。最初は武器から…といっても一つしかありませんが(^^; 機体名の通りビームサイズ(ビームシザース)です。見ての通り非常に細長いデザインなので、パーツ構成もかなりシンプルです。残念なのは、ビーム刃も含めてアーリータイプと形状が同一であることですね;

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ウイングガンダムTVから採用されているXXXG共通フレームでは、手は可動式ではなく差し替え式になっています。デスサイズ系では、写真の4パターンから選ぶことになります。ウイングガンダムと違いバスターライフルのような銃モノが無いので、トリガー手はありませんね。

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付属品最後は、アクションベース1用のジョイントアタッチメントです。そう、付属品はこれしかありません。致し方ないことですが、いささか寂しい感じはしますなー;

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ではー、実際にいろいろポーズをつけていきましょう。デスサイズヘルEWでは、クローク、各スパイクの形状的に、ポージングをする際にあちこち引っ掛けやすい構造になっています。つまり尖った部分の先端で怪我をしたり、パーツを破損させてしまったりという事故が起きやすいということです。なのでポージングの際は、いつも以上に慎重に作業を進めてくださいね。

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ポージングに神経を使いますが、機体デザインの割りによく動いてくれるので、ポージングの幅は思ったよりも広いです。加えて、アクティブクロークの広い可動範囲のおかげで、動きに+αが加味されて迫力のあるディスプレイが可能だと思います。このクロークは、大きいだけじゃないですよっ!

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大きい写真をいくつかー。非常にダイナミックなポージングが可能なことが、このデスサイズヘルの醍醐味だと思います。実際ポーズをつけていて、非常に絵になりやすいですしね。ただし、その分ディスプレイスペースをかなりとります; 感覚としては、MGでいうとストライクフリーダムFBMやデスティニーEBM、Hi-νガンダムみたいな感じです。飾る場合は、ある程度覚悟の上でスペース確保しましょう(^^;

MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEW

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MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEW

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クロークを閉じた状態です。ウイングゼロ、サンドロック(オプションのマント)といい、このEndless Waltzシリーズのガンダムは、全身を覆うタイプが一際多いです。しかし、中でもこのデスサイズヘルのクローズド形態は、クロークの形状、機体色と非常にマッチしていて、他のガンダムにはない独特な雰囲気が堪りませぬ〜。

MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEW

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サイズの両手持ちも、2種類の握り手によりゆとりを残しつつ持たせることが可能です。武器の保持についても、特に問題は感じませんでしたね。ただ、これだけ大きいパーツが多いと、不安になるのが各関節の保持力だったりヘタレだったりです。今回のデスサイズヘルEWにおいて、関節補強(瞬接による固さの調整)をしたのは、作成レポートで書いた箇所以外だと…腰(腹部ボールジョイント)、股関節(腰への取り付け軸)ですかねぇ。それ以外はキットのままですが、ヘタレなども含めて特に問題はなかったです。

MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEW

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以上、「MG 1/100 XXXG-01D2 ガンダムデスサイズヘルEW」の完成レビューでした。読了、感謝です_(._.)_

総評いきまー。やはりガンダムW Endless Waltzのガンダムは、他のガンダムとは明らかに違いますなぁ。ガンダムは、個人的イメージとしては”工業製品 ”というか”平気らしい無骨さ ”という側面がしっかりと感じ取れるものだと思うのですが、デスサイズヘルはもちろんウイングゼロをはじめとしたこれらガンダムには、そういった面が欠落しているように感じます。もしくは、敢えてそぎ落としたのかもしれませんね。今回のMGデスサイズヘルEWでは、そのあたりが上手く表現されているのではないでしょうか。ガンダムだけど、ガンダムらしくない…というかのかな…。その点を考慮して、プロポーションは満点を付けました。個人的好みは、小顔、脚長すぎるけど、受け付けないデザインではないですしね。
可動性に関しては、このデザインではかなり動いてくれます。しかしながら、全体的に”デザイン>可動性 ”の構図がなりたっているので、各部ツメの甘いところが多いのも確かです。色分けについても、クロークの内側など再現しきれていない箇所も数箇所あったことから、減点しました。ギミックは、機体本体は共通フレームということもありオーソドックスですが、クロークの外観を崩さずに表現力を高めている点が素晴らしかったです。
ですがユーザーの配慮という面では、腰周りの処置(クロークの重さへの対処がない)、各スカートの落下率の高さ、接地性の悪さといった相変わらずの問題に加え、膝左側面のダボ穴という妙なモノまで増えています; 特に腰の各アーマーは、表と裏(外装とフレーム)で色分けされているのはいいのですけど、この手のものはかなりポロポロとれやすいので、ポージングの際に余計なストレスとなります。表裏のパーツを接着固定ないし、ピンに盛って合いをキツクすることをオススメします。オマケ要素は…物理的に付属品が豊富ということはないんですけど、クロークの機構が非常によかったのでこちらにも多少加点しました。今回のアクティブクロークは、見た目と実用性のバランスが本当に絶妙でした〜。なので、追加点+3しちゃいましょー。
諸所の問題はありますが、他のガンダムとは違う一面を楽しむことが出来るキットだと思います。ガンダムWを知らない人でも、この外観がアリな人ならきっと満足出来るのではないでしょうかー。
    

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