PG 1/60 GN-0000+GNR-010 ダブルオーライザー ガンダム [ 00 RAISER ] 完成レビュー(ダブルオーガンダム 機体編)

2010.01.21 | author: | ETCETERA | 開発計画
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ソレスタルビーイングで開発された新世代ガンダムの4機の内の1機。イオリア・シュヘンベルグより”トランザムシステム”と共に託された新たな主機関理論”ツインドライブ”を搭載した初の機体であるダブルオーガンダムに、追加ユニット”オーライザー”をドッキングさせた機体。オーライザーとは、当初ガンダムの支援機として設計され、GNドライブは搭載していない代わりに大型のGNコンデンサーを内臓し、GN粒子が不足した場合はガンダムとドッキングしてGN粒子を補充するという想定で開発された。しかし、ダブルオーガンダムは、ツインドライブシステムより得られる粒子量のあまりの多さに、その粒子量を完全に制御するには至らなかった。そこでツインドライブの真の性能を引き出すために、新たに粒子制御機能をオーライザーに追加搭載し、当初の支援機という形ではなくドッキングしてツインドライブの真の性能を引き出す増設ユニットとして運用されることとなる。
ダブルオーは、このオーライザーとドッキングすることで、単機では発動することの出来なかったトランザムを発動可能(発動は可能だが、粒子制御をしきれず機体がオーバーロードしてしまう)とした。オーライザーとドッキングしたダブルオーガンダムは、名称も”ガンダムを超えるもの”と言う意味で”ダブルオーライザー”となり、トランザム時には想定していたツインドライブの理論限界値を遥かに超える粒子量を発生させる。文字通り全てを超越したガンダムとなった。オーライザーのパイロットは、沙慈・クロスロード。

「機動戦士ガンダム00」は、とうとうPERFECT GRADEにまで武力介入を開始しました; エクシアがMG化されてから4ヵ月後、2010年の劇場公開に向けてキット展開も00シリーズが充実していますね。肝心の中身はというと、60枚にも及ぶランナー、1000点を超えるパーツから組み上がる1/60サイズのダブルオーライザーは、文字通り迫力、密度、ギミック、プロポーションなど、どれをとっても充実しすぎています。もちろん組み立てるのにも一苦労なキットなのですが、動かすにしても飾るにしても大仕事です。そうさせているのは、肩、肘、手首、膝に使われているクラッチ機構です。武器やポーズの保持には非常に役立つ機構ですが、動かす際にはそれが足枷になりちょっとした慣れが必要になってきてしまうわけです。まぁ、他のキットにはない機構だから余計そう感じるのかもしれませんが…。ただ、このおかげで長モノの武器などもしっかり支えられるのはいいことなんですけどね。それに、動かすのに慣れてくると、一応スムーズにポーズ付けは出来るようになります。
そんな一癖あるキットをじーーーっくりレビューしていきましょう。なので、ETCコンテンツとしても当サイトとしても初の”5編構成 ”です。解像度も高めでお送りいたしますよー。

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先ずはダブルオーガンダム単体の状態。バックパックも取り外した状態となりますので、動力機関なしということになります。肩の位置にGNドライブがくる所為か、肩周りはかなり小さくまとめられています。バックパックが取り付けられる背中にも細かなディティールが施されていますよ。

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頭部造形は、さすがにこのサイズだけあって非常にカッコよく仕上がっています。造形も比較的シャープです。

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首は2重関節で大きく可動。そり返し方向もですが、うつむき加減も結構可能なので頭部の動きにはかなり幅を持たせられます。

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頭部を正面と横から。額には「00 RAISER」のプリントシールを先貼りしていますが、もちろんダブルオーガンダム単体を想定して貼らないという選択肢もあります。

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胸部内部にはサークルフレームが導入され、その円の形に添って腰や肩を大きく動かすことが出来るようになっています。

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また、肩の付け根には引き出し式の関節機構も内臓されています。これはポーズ付けにも役立つのですが、肩に内蔵されたクラッチ機構を解除する際にも重宝したりします。

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上記のサークルフレームの軌道に沿って、腰を左右に動かすことが可能。

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反り返り方向はあまり稼動しませんが、前屈はその分出来るようになっていますね。反り返りにはできればロック機構が欲しかったところ(オーライザーの重みで反り返るのを防止するため)ですが…。

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胸部のインテークユニットには、左右に観音開きするような機構が導入されています。これは、胸を反らしたような状態を再現するためのものでしょうかね。

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インテークのフィンは上下に可動。ただ…動くのはいいのですが、構造的にここを持った際に向きが変わりやすいのが難点かな。

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コックピットハッチは、設定どおり開閉します。先ず白い装甲部分が迫り出し、内部ハッチが開く形となります。せっかくのPGなので、それに連動してシートがせり上がるようなギミックもあると良いのですがw

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腕は水平状態くらいまでは上げることが出来ます。尚、肩にはクラッチ機構が内臓されているため、動かす際にはショルダーアーマーを跳ね上げて中央のボタン(正面側から)を押しながら動かす必要があります。
クラッチ機構については、”作成レポート その5 ”をご覧くださいませ。

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肘関節にもクラッチ機構が導入されています。クラッチ機構で動く範囲は、左写真程度となります。しかし、引き出し式のクリック関節も内臓されているので、2つの関節を併用することで右写真の状態まで曲がります。

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肘のクラッチ機構を解除する際は、外側のGNコンデンサーコンディション表示パネルを押し込みます。手首のクラッチ機構を解除する場合は、肘とは逆側(内側)のボタンを押し込みます。

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手は、5指の第1、第2関節(親指はないけど)全ての関節が可動しますので、ひじょーーーに表情豊かな手の表現が可能。これはPGならではですね〜。

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また、人間の手にはないですが、手の甲にも可動軸が設けられていて、ぐっと握り込んだ拳を再現できるような構造となっています。ただ、この構造は武器を保持する際は邪魔になる(手の甲の可動軸を使うと武器を保持し辛くなる)のが欠点ですね。

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これまでは固定式だったフロントスカートですが、引き出し式の可動型となっていて股関節の動きを妨げません。

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GNビームサーベルのマウントラックは、従来キットのように左右に回転するだけでなく、サーベル固定基部が分割して外側へより開くような構造になっています。PG流のちょっとしたアレンジでしょう。

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サイドスカートは、中央の装甲がスライドすることでGNソードIIをマウントするためのハードポイントが露出します。

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フロントスカート本体を上方へ跳ね上げることで、股関節のロック機構を解除することもできます。ここを解除することで、股関節位置を右写真のように左右独立で変更可能となります。

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股下にはスライドハッチが設けられていて、中には2WAYスタンド用のジョイント穴が内臓されています。

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続いて膝の可動範囲です。肘と同様にクラッチ機構のみの可動範囲だと写真1枚目程度となります。しかし、膝にもラチェット機構を使った引き出し式関節が内臓されていますので、2つを併用することで右写真のようにほぼ180度曲げることが可能となります。ラチェット関節は、「カチカチカチカチカチ」というかなり大きい音をさせながら曲がりますよー。

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尚、膝のクラッチ機構の解除ボタンは内側にあります。ゴールドの縁に囲まれた白い丸の部分を押してる間が解除となります。

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膝は、曲げることで各部装甲(内部装甲も含め)が細かく連動可動するようになっています。このあたりの連動箇所の多さは、PGならではです。

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脹脛にはちょっとした展開ギミックも内臓されています。GNコンデンサーを固定しているアームが左右に開閉可能。

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さらに膝後の装甲を跳ね上げることで、右写真のように膝のGNコンデンサー(クラッチユニット)を簡単に取り外すことが出来ます。

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こちらが取り外したクラッチユニット。パッと見はただの円柱状のパーツですが、中はスプリングとクラッチギアで構成されています。
クラッチユニットの中身の詳細は、”作成レポート その5 ”をご覧くださいませ。

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足首は、前後にこんな感じで動きます。前方向には複雑に可動しますが、反り返る方向に対しては一度取り外してからでないと動かしにくいのが欠点です。まぁ恐らくは足首が後側に簡単に動いてしまうと、ダブルオーライザー時に自立しにくくなるからということだとは思います。

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横方向の可動範囲もちょっと狭いです。HGはもちろん1/100ですらあれだけ動いたわけですから、もう少し動いて欲しかったですね;

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足裏には、PGアストレイ レッドフレームで採用された滑り止めのラバーシールが貼られています。ただ、せっかくこの滑り止めの機構があっても、足首の可動範囲が↑のように狭いと接地性が悪くて十分発揮できないのでは…?

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ダブルオーガンダム本体各部を見てまいりましたので、お次はGNドライブを搭載したバックパックです。こちらもディティールがより細かくなり、見た目も良くなっていますね。

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GNドライブマウントとバックパックを繋ぐアーム付け根は、いろんな角度に動くように作られています。

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またバックパック中央は、オーライザーとのドッキング時のみに接続穴が露出するように、開閉式のスライド装甲が採用されています。

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GNドライブは、中にLEDだけでなくモーターも内臓している関係で、完成形としてパッケージングされています。色分けもすでにされていますから、墨入れだけでそれらしく仕上がりますよ。

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バックパックをとりつけることで、本来のダブルオーガンダムの容姿となりました。両肩のGNドライブのおかげで、肩が小さく感じたダブルオーガンダム本体のみとは大分印象が変わります。このあたりのプロポーションは、さすがPGですね。

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GNドライブマウントベースとアームを繋ぐ箇所には、引き出し機構が内蔵されています。これを引き出すことで、ドライブの可動範囲が広がり真後ろへ動かすことが出来るようになります。

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ドライブは、前後にそれぞれ可動可能。アーム、マウントベースともによく動くので、劇中の一通りの動きは再現可能と言えます。

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恒例の立膝ちぇーーっく。膝などの可動範囲は1/100と比べると若干落ちているので心配でしたが、無事綺麗に決まりました。

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下側から見ても違和感のない綺麗な立膝です。ただ、MGエクシアのような可動範囲のゆとりはないですね…。

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上から見ても申し分なし。そういえばガンプラで初めて綺麗な立膝が出来たのもPG(ウイングゼロカスタム)でした。PGウイングゼロと比較すると、今のPGは格段の進歩を遂げていますね。

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右膝に置く手もPGなら自然な形にとれるのがいいですな〜。

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以上、ダブルオーガンダムの機体解説を紹介してきました。この後は付属武器を使用していろいろなポーズを付けていきますよ。

「00ガンダム 機体編」はここまでです。引き続き「00ガンダム 可動編」をご覧ください。
    

            

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